俺は震える手で
あなたにLINEを送った
すぐに既読になって
すぐ返事が来た
モトキから
2人が別れた話を聞いて
すぐにLINEをした
久しぶりに
2人きりで会う
待ち合わせは
うちの近くの公園だ
公園に着くと
あなたは
ベンチに座っていて
よっ!と手を挙げた
おまえ
別れたのか?
隣に座ると
コクンと頷いた
全部
わたしが悪いの
それだけ呟いて
会話が途切れた
あ、シルクは?
あの子と付き合ってるんでしょ?
あなたは急に
俺に話を振ってきた
付き合ってねーよ
どっからそんな話出てくんだよ
だって
ンダホくんが言ってた
花火大会で見たって
あーあれは
ただ誘われたから…
断る理由なかったし
そうなんだ…
また
しばらく沈黙が続いた
好きだと言ってしまおうか
一瞬考えたけど、やめた
あなたは別れたばかりだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。