※あなた目線です※
放課後
マサイ先輩と
ロケに向かうため
部室へ行くと
部屋の前に
女の子がいた
あ、朝の…
と声をかけると
ギロっと睨まれた
(ような気がした)
あの
シルク先輩いますか?
シルクはまだ教室だよ
何か用だった?
両手で紙袋を持っていたので
視線を紙袋にうつした
あ、これは…
と
恥ずかしそうに
後ろにパッと隠した
が
ちょっと間が空いて
あの
シルク先輩に渡して
もらえますか?
と
紙袋を出してきた
わかった
渡しておく
と受け取ると
コーヒーが入っていた
思わず
あ、シルクねぇ
コーヒー苦手かも
と
ポツリと言ってしまった
あっ!と思ったときには
もう遅かった
あ、ごめ…
すいません
じゃぁいいです
女の子は
走って行ってしまった
おい、どうした?
部室入んねーのか?
シルクに声をかけられ
ハッとした
シルクごめん…
朝の女の子に
私、余計なこと言っちゃって
泣かせちゃったかもしれない
申し訳なくて
震えが止まらなかった
とりあえず
追いかければいい?
シルクは何も聞かず
あの子を追いかけてくれた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。