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第2話

とんだお嬢様だな
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2019/02/21 07:02
生徒
あんた女子校に通ってたんだろ?女1人紹介してくんない?
桐島 花(キリシマ ハナ)
知りません。
生徒
なぁ、1人でいいんだよ。可愛い子をさ。
それとも、あんたが俺らの相手になるか?
(やばい…。かなりやばい状況だ。)
この人たちに友達を売るなんて、絶対にしたくない。でも、どうしよう。
三和 快里(ミワ カイリ)
あ、あれ?花ちゃんじゃん!
上野 瀧(ウエノ タキ)
誰?
三和 快里(ミワ カイリ)
あぁ、あのうちのクラスの転入生。
なんかまずそうな状況じゃない?
宮崎 大也(ミヤザキ ダイヤ)
助けた方が良さそうだけど…。
生徒
おい。きいてんのかよ!
パァン!!
     1人の男が私の頬を平手打ちした。ジンジンして痛い。その瞬間、私の中の何かが切れる音がした。
宮崎 大也(ミヤザキ ダイヤ)
やばいよ~
三和 快里(ミワ カイリ)
行こう。
上野 瀧(ウエノ タキ)
いや、ちょっと待て。
 私は、バックにある紙パックの甘酒を思い出した。私は甘酒を飲むと酔う。でも、この状況を回避するために今は…飲むとき!
とりあえず手を話してもらわないと…
桐島 花(キリシマ ハナ)
分かりました。電話をするので、手を離してもらえませんか?
生徒
あ?逃げるつもりなんだろ?俺のスマホでかけるから教えろよ。
桐島 花(キリシマ ハナ)
SNSなので、番号は分かりません。
だから、見張ってていいので手を離して下さい。
生徒
逃げたらこういう手もあるからな。
ピタッと頬にナイフを突きつけられる。
桐島 花(キリシマ ハナ)
は、はい。
私はスマホを探すフリをして、甘酒にストローを刺した。そして口にした。
生徒
お前なに勝手に飲んでんだよ!!
桐島 花(キリシマ ハナ)
…今日は一口でも大丈夫そうだわ。
ダァン!!
生徒
ぐふぉっ…!?
桐島 花(キリシマ ハナ)
お前ら…卑怯な手使いやがって…。女の顔殴るとか、ねぇだろっつうの。
生徒
なんだこいつ!?
生徒
っっこっちには、これがあるんだぞ!
そう言って男子生徒がナイフを上から振り下ろした。
ズジャ!!
生徒
あ、あ、あ、なんで…避けねぇんだよ…。
男子生徒は持っていたナイフを落とした。そして力が抜けたように、腰をおろした。
私の左腕からは血が流れている。
桐島 花(キリシマ ハナ)
あーあー…これで傷害罪。いや、殺人未遂かなー?
生徒
ご、めん、な、さ…許してくれよ…
桐島 花(キリシマ ハナ)
あぁ?誰がこんなことされて許すんだよ。
生徒
お、おい!逃げるぞ!
二人が逃げようとした。その時
三和 快里(ミワ カイリ)
はーい残念。
生徒
!?
上野 瀧(ウエノ タキ)
もう警察も呼んでるから。
生徒
ふざけんなっ…ぐふっ!
宮崎 大也(ミヤザキ ダイヤ)
ふざけてんのはどっち?
快里くんと知らない二人が居た。
私は酔いと貧血で意識がボーッとしてきた。すると、警察のサイレン音が近づいてきた。救急車のサイレン音もする。
(助かった…のかな…。)

三和 快里(ミワ カイリ)
花ちゃん!!
私はその場に倒れた。

誰かが支えてくれたとも知らずに…。
上野 瀧(ウエノ タキ)
とんだお嬢様だな。
宮崎 大也(ミヤザキ ダイヤ)
甘酒で酔う人っているんだね。
よしっ、とりあえず応急手当はしたよ。
三和 快里(ミワ カイリ)
花ちゃん、傷残らなきゃいいけど…。
―――――――――気づくと私は病院のベットの上に居た。

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