あなたside
こうして私達は街の方へ行くことになったんだけど…
道中は見張りをしている兵士でいっぱいだ。
物陰に身を潜めながら、
昔から愛用してるナイフを片手に足を進めた。
間違いなくあなたのせいです。
そう言うと
サナさんはその空の瓶を、兵士達の後ろ側に投げた。
パリーンッ!!
兵士達は、私達がいる方向と逆の方向を探し始めた。
そういう使い道があったか。
サナさんだから変なことし兼ねないと思ったけど…
こればかりは少し感心した。
"それはサナの気分次第~"と笑顔で返すサナさん。
どっちが子供なのか分からなくなってきた。
こうして、私とサナさんは見張りを上手く巻いた。
少し危なかったけど、
ここまでは結構順調に進めている。
だけど油断してはいけない。
兵士に見つかったら…私達は即殺されるから。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。