あなたside

えーと、今の状況を説明しますとですね、


警察部隊に追いかけられてます。


なぜこうなったか？


外でランニングしてる最中、


警察犬が私の匂いを嗅ぎつけて吠え出したから。


きっとドラッグの匂いに反応したんだろうな。

ﾄﾞﾝｯ(衝突)

誰かにぶつかったと思ったら…


よほど急いでいたのか、


すぐに走り出してどっかへ行ってしまった。


これ…markingだろ、落としても大丈夫なのか？


…次会った時返そう。








"おい、いたぞ！！捕まえろ！！！"

そのmarkingをポケットに入れて、


再び全力で走った。











ﾄﾞﾝｯ!!(衝突)

走ってた人？


さっきの人のことか？


いや、今はそんなこと考えてる場合じゃない…


とにかく距離を離さないと。

こうなったら…


口説くしかないな。

ｶﾞﾁｬｯ

口説き作戦が見事に失敗したのは悲しい。笑






私のことを連行しようとした


チェウォンさんの腹部を膝蹴りしてから、


手錠をかけられたまま、また逃走した。

足場を上手く利用して


フェンスや階段を軽やかに飛び越え、


暫くの間走っていると…


いつの間にか森のような所に逃げ込んでいた。

何とかして手錠を壊す方法を考えていると…


草の茂みからｶﾞｻｶﾞｻと音が聞こえた。

恐る恐る近づいてみると…


人らしき物体が、










人を食べている…










え？ 

こんなの…


ゲームの世界でしか起こらないと思ってた。







あまりのショックに、


その場に尻もちをついて転んでしまった。


その音で…こっちの存在に勘づかれた。







その姿は…


人とは思えないくらいに骨格が歪んだ顔、


ゾンビのような歩き方、


血まみれの衣服、


漸く自分が危険な状況にいることを判断した。

だけどそう思った時にはもう遅くて…


自分に覆い被さる謎の怪物を、


脚で抑えることしかできなかった。

あぁ、もう無理だ。


諦めて、自分も食われて、


また人生をやり直そう。


次はもっとモテるような性格で生まれたいな。











ｯﾊﾟｰﾝ!!(銃声)