第3話

届いたらいいな。 
344
2018/11/09 15:20
鮫島 梓
鮫島 梓
職場体験だーー!!
渡邉 立夏
渡邉 立夏
た、楽しみだね!
保坂 恵麻
保坂 恵麻
うむ。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
うん。
そう。今日から2日間、職場体験なのです。

鮫島君と渡邉君と恵麻と私は、幼稚園に
行くことになっている。

そして今、幼稚園に向かっているのです!
鮫島 梓
鮫島 梓
チビたち、かわいーかな?
渡邉 立夏
渡邉 立夏
か、可愛いと思うよ!
そんな二人の会話を聞いていたら、
幼稚園に着いた。
保坂 恵麻
保坂 恵麻
着いた
渡邉 立夏
渡邉 立夏
き、緊張する...
鮫島 梓
鮫島 梓
そーかな?俺、全然緊張しない(笑)
保坂 恵麻
保坂 恵麻
少しは緊張感持って
鮫島 梓
鮫島 梓
んなこと言われてもなー
鮫島君はそう言って難しい顔をする。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
幼稚園、入ったら緊張するかもよ。
鮫島君。
鮫島 梓
鮫島 梓
そーかも!てか、その“鮫島君”
っての止めない?“梓”でいいよ!
渡邉 立夏
渡邉 立夏
ぼ、僕も、“立夏”でいいよ...!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
そ、そう...?なら、そうする。
人の下の名前、恵麻以外呼んだこと
ないんだよな...。

大丈夫かな?
事業所の方
こんにちは。職場体験ですか?
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
き、急に現れた...。
鮫島 梓
鮫島 梓
はい!よろしくお願いします!
事業所の方
よろしくお願いします。では、
こちらへどうぞ。
事業所の方はそう言って、私たちを誘導する。

そして、1つの部屋に案内された。
そこには、幼稚園児がたくさんいた。
幼稚園児
わー!
幼稚園児
大きなおねーちゃんと
おにーちゃんだね!
幼稚園児
うん!
事業所の方
みんな!今日と明日、この
お兄ちゃんお姉ちゃんが一緒に
遊んでくれます!仲良くしてね!
幼稚園児
はーい!
事業所の方
じゃあ、自己紹介しましょう!
鮫島 梓
鮫島 梓
はい!鮫島梓です!
みんな、よろしくね!
渡邉 立夏
渡邉 立夏
え、えっと...。わ、渡邉立夏です!
よ、よろしくね!
保坂 恵麻
保坂 恵麻
我は保坂恵麻である。
よろしく頼むぞ。諸君。
な、何...その口調...。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
えっと、鯨野碧衣です。よろしくね。
幼稚園児
くじらー?
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
鯨野です。
幼稚園児
くじらー!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
鯨野です...
幼稚園児
わー!くじらのねーちゃん!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
...
鮫島 梓
鮫島 梓
ははは!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
笑わないで。
鮫島 梓
鮫島 梓
ごめんごめん。
幼稚園児
さめー!
鮫島 梓
鮫島 梓
...ん?俺?
幼稚園児
うん!さめのにーちゃん!
鮫島 梓
鮫島 梓
俺は魚類じゃねーぞ?
幼稚園児
さかなー!
幼稚園児
さめー!
幼稚園児
くじらー!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
フフッ...
鮫島 梓
鮫島 梓
あー!笑いやがったなー!
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
だって、面白いんだもん...
鮫島 梓
鮫島 梓
むぅ...
梓は頬を膨らませた。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
フフッ...ごめんごめん(笑)
保坂 恵麻
保坂 恵麻
さめ君、さめ君、喋るの後。
鮫島 梓
鮫島 梓
さめ言うな。
保坂 恵麻
保坂 恵麻
さめ君、黙って。
渡邉 立夏
渡邉 立夏
あはは...
事業所の方
それでは、子供たちと
触れ合ってみましょう!
鮫島 梓
鮫島 梓
はい!






























数分後...






幼稚園児
くじらのおねーちゃんは、
りんごすきー?
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
うん。好きだよ。
幼稚園児
さめのおにーちゃんは?
鮫島 梓
鮫島 梓
俺も好き!うまいよなー!
幼稚園児
うん!うまいの!
事業所の方
みんなー!お昼寝の時間でーす!
幼稚園児
はーい!
先生がそう言うと、一斉に子供たちが
布団を用意して眠りに入った。























鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
...寝たね
鮫島 梓
鮫島 梓
おう。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
あ、そういえば、梓のこと、
“梓”って呼ぶんだったら、私のことも
“碧衣”って呼んで。
鮫島 梓
鮫島 梓
いいけど、何で?
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
しっくりこないから
鮫島 梓
鮫島 梓
そっか
梓はそう言って微笑む。
鯨野 碧衣
鯨野 碧衣
後で、立夏にも言っといて
鮫島 梓
鮫島 梓
りょーかい


























何だろう。この、何とも言えない幸せな時間。






私が幸せだってこと、みんなに、梓に...





















届いたらいいな。

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