第5話

遊園地
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2020/01/23 06:18
小学校に入る前の娘と遊園地に行った。
入り口には看板が貼ってあって、「楽しんでね」と書かれていた。
まだ字が読めるようになったばかりの娘が、まじまじとその看板をみていて微笑ましかった。






ジェットコースター、観覧車、コーヒーカップ、と色んな乗り物に乗った。
しかし娘はそわそわしていて楽しんでいる様子がない。
俺はせっかく遊園地に来たんだから入り口に書いてあるようにしないと駄目だぞ、と言うと、やたら暗い顔になる。
まだ遊園地は早かったのかもしれない。













仕方ないから帰ることにした。














そして娘は、その日自殺した。
俺は今でも自分を許せない。




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