スニョンside
気がつけば俺は
あなたのスマホを持って外に出ていた
鳴り止まない着信音
俺は迷わず電話に出た
やっぱ…
聞き慣れたジフンの声
俺が声を発した瞬間
電話の向こうでジフンが戸惑ってるのが
脳裏に浮かんだ
何も無かったかのような態度をされた
それがひどくが悲しかった
笑おうと頑張っても
引きつった顔には
苦笑いしか浮かばなかった
あんなに俺を応援してくれてたジフン
自分から話し始めたくせに
返事が怖かった
言葉が出なかった
俺はジフンを本当の友達だと思ってた
なのに……
なんで………
携帯をぎゅっと握りしめたら
ぶわっ
涙が溢れてきた
すーーーーっと
涙が頬を伝う
顔は涙でびしょ濡れ
しまいには声まで震えて
きっと泣いてるのをジフンは気づいてる
“それでもあなたをもらってくよ”
そう言われるのが怖くて
震える手を必死に動かしながら
“通話終了”のボタンを押した
俺はどうしても
あなたといたいんだ
To be continued__
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。