小さい頃から殴られた、蹴られた
親は「"暴力"と言う名の"愛"」だと言った
痛かった、辛かった、苦しかった
だけどいつしかそんな感情もなくなっていた
友達もいなかった
私は根っこから暗かったから
虐めだってあった
でも、親の"愛"に比べればマシ
死ね
消えろ
生きる価値ねぇよ
お前がいると脳が腐る
気分が悪くなる
沢山言った
嫌になる程言った
自分の心では何言ってもいい
自由だ
いつからか
"生きる"のに疲れた
ただそれだけだった
そんな中
初めて友達ができた
その子に教えてもらった
気づかせてくれた
"死"という道もあるということを
ごめんね。
君は何も悪くない。
私が悪いんだ。
幸せそうに笑っている君の顔を見るのが苦しかった。
ねぇ、
私、久々に"苦しい"って思えたんだよ
こんな私でも"苦しい"って思えたんだよ。
ずっとずっと大好きでした。
貴女がいたから私は生きられました
そして、"死"を選ぶことができました
ごめんね、先にいくね
待ってるよ。
ずっとずっと愛していたよ
空亜。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!