第68話

松野千冬
3,417
2022/07/29 15:06

会社で嫌なことがあった。
そりゃあ、私も多少は悪かったかもしれないけどさ。

何だか、とっても千冬に会いたい気分だ。
そう思って流れるように携帯を手に取る。

文章を打って、送信ボタンに指を伸ばす。

…でも、押せない。
あなた
…私ってば、めんどくさいなぁ
自分の都合で相手を頼るなんて、迷惑ではないだろうか。
千冬は優しいから、いつでも俺を頼ってくれって言ってくれるけど、私は頼ってばかりで千冬に何も返せていない。

泣きそうな気持ちを必死に堪える。

情緒不安定な自分に嫌気がさしてきて、ベッドにそのままダイブした。
あなた
千冬…会いたいよ…
言葉にしたら涙が溢れてきた。
私ってこんなに弱かったっけ。
ポロポロと止まらない涙の冷たさに、一層孤独を感じた。
ピンポン
静寂だった部屋にチャイムの音が響いた。

突然のチャイムの音にびっくりして涙が止まる。

こんな時間に、誰だろう。
配達なんて頼んでないし…

恐る恐る玄関へと足を運ぶ。
松野千冬
…あなた、いる?
聞き慣れた声。
大好きな人の声。

私は小走りで玄関へ向かう。

そして急いでカギを開けた。
あなた
ちふゆ…
松野千冬
ごめん、いきなり来て…
会いたくなっちゃった
えへへ、と少し困ったような笑みをこぼしながら私を優しく抱き締める。

あったかい。

千冬の温もりと匂いに包まれて、さっきまでのモヤモヤが薄れていく。
あなた
私も…会いたかった
松野千冬
そうなの?
通じ合っちゃった?
はにかみながら言われて、何だかくすぐったい気持ちになる。
もう付き合って長いし、お互いのことも色々と分かってきている。

でも、それでも嬉しいことに変わりはない。
あなた
千冬、大好き
松野千冬
うん、俺も
しばらく玄関だと言うことを忘れて抱き合う。

もう自分が悩んでいたことが嘘だったかのように感じる。
千冬の存在が、私の支えになっているのを改めて感じた。

やっぱりこの人じゃないとダメだ。

もし千冬が辛くなったら私もできる限り支えよう。
大好きなこの人の為に。














お久しぶりです、まろんです。

もう半年振りですかね…
ずっと死んでました、仕事が😭
今も体力的にも精神的にも参ってる状態ですが、コツコツ書いていた小説を完成させました。

偉い私👏笑

中々更新できなくてすみません。
あとお話が前回と前後のチャプターになっちゃってます、すみません😭

東リべ全然漫画追い付けてないよぉ…
助けて…

不定期で申し訳ないです💦
次回の更新も待っていてくださいませ!

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