平日の朝。
そろそろ学校に行く時間なのにマイキーは布団の中だ。
朝が弱くて、なかなか起きてくれない。
いつもはドラケンが学校に連れてってくれるのだが、今日は私の当番だ。
心を鬼にして、掛け布団を思い切って退ける。
低く唸りながら、モゾモゾと動いているマイキーの顔を両手で抑えてみる。
するとマイキーの両手が私の背中に回ってくる。
そのままマイキーに抱き締められるように、ベッドにダイブした。
あっためて、と最後にハートが付きそうな甘えた声色でそう言うのだ。
ぎゅぅっと優しく抱き締められ、距離が近くなる。
おでこが、鼻が、触れ合う。
マイキーのベッド。
マイキーの匂いに包まれて、身体が火照る。
寝起きのせいか、いつもと違う低い声に心臓が跳ねる。
顔が更に赤くなるのを感じた。
私がそう言っても、離してはくれない。
しかも足を絡めてくるから動けなくなった。
耳元で囁かれ、甘噛みされたので、身体がぴくんと跳ねてしまう。
やばい。
やばい。
やばい。
語彙力が低下してしまう。
頭から煙が出そうなくらい思考を巡らせる。
私ついに大人の階段登っちゃうの…!?
…なんて考えていると、ふと気付く。
寝、てる…??
嘘でしょ…???
規則正しい寝息が聞こえる。
マイキーの顔を覗けば、確実に眠っているのがわかった。
あぁ…そうだ…マイキーは朝弱いんだった…
さっき確認したのに、忘れてた…
なんか、もう…怒るに怒れないな…
私もこのままここで寝ちゃおうかな…
そんなことを考えていると、マイキーの寝息や体温のせいか、睡魔が襲ってくる。
ダメだ…眠くなってきちゃった…
たまには学校サボってもいっか…
そう思いながら意識を手放したのだった。
おまけ
給食の時間になっても2人が来ないうえに、
メールを送っても返事がない。
心配になって、マイキーの家に行く。
部屋に入るとベッドに仲良く、くっ付いて寝ている2人がいた。
そう呟くが、全く起きる気配がない。
仕方ないので、携帯を取り出して写真を撮る。
後で笑いながら見せてやろうと思ったドラケンだったーーー
後書き。
こんにちは🙋♀️まろんです!
アンケートありがとうございました🙇♀️
嬉しさのあまりに、時間作って書いてしまいました(笑)
自分で選択肢作っておきながら、甘いのってなんだ…ってなってました😇
ちゃんと甘くなってますかね💦
ちょっとえちちになってすみません😅
次は場地さん書こうと思っておりますので、
よろしければご覧くださいね🥺
ここまで読んで頂きありがとうございます✨
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。