第8話

望side
1,170
2019/02/25 07:08




あまりにも急な話だった。



『ここが、今日から住む家だよ』



俺がまだ3歳の頃
きれーなおうち!


俺はその時は何故ここに連れてこられたのか
わかっていなかった。



〈お父さんだよ〜〉
おとーさん!おとーさん!



この頃は本当のお父さんだと
ずっと思ってた。


気がつけば望って呼んでるし、
本当の子供のように愛してくれてた。


〈そして、望の妹のあなただよ〉
あなた!!
あなた

お兄ちゃん!!



まだ何知らなかった時の方が良かったのかも
しれない、










高校生になってあなたがいない時に




『…望、』
ん、?
『あんたとあなたは本当の兄妹じゃないの』
え…



俺の中で何かが崩れる音がした。


そのひはあなたの顔を見ることすら
辛かった


でも、あなたは
あなた

お兄ちゃんおはよ♡

なんて話しかけてくるから
言えなくて、
ただただ
おはようあなた♡
としか返すことが出来なかった。







そして、流星の家で
流星
あなたみたいな妹欲しいなぁ〜

って言った流星
俺は兄妹じゃないという
事実を隠したいがために
逆に裏を着いてしまった。



そしてあなたの顔色が変わってしまった。
流星の家から走って帰ってしまった。






これを機会に話そう。
そう心に決めたんだ。


でも、それを聞いたあなたは
泣いてしまった。





胸が、苦しくなった。
今すぐ抱きしめてあげたかった。






でも、そんな権利は俺にはない。
だって俺達は“兄妹”だから。

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