第10話

愛してるからの行動。
1,130
2020/04/15 04:18


…酷く鉄のにおいがする。




ポタポタと赤い液体を垂らし、俺に近づく。




─────そして彼は笑った。

七瀬 陸
七瀬 陸
…俺はね、あなたの事、なんでも知ってるよ。
七瀬 陸
七瀬 陸
───勿論、君の“裏の顔“もね。
あなた

・・・。



…分からない。




陸はどうして人を俺の目の前で"殺している"のか。



俺が"殺そう"としたターゲットを、何故陸が知っているのか。





…意味が分からない。



七瀬 陸
七瀬 陸
もう大丈夫だよ!
あなたは俺が守るから!
あなたは俺だけいれば安心するでしょ?
あなた

・・・。



なんて言葉を返したらいいか分からない。



……もう、なにもわからない。



七瀬 陸
七瀬 陸
…どうしたの?
どうして何も言ってくれないの?
……まだ、何かあるの?
あなた

……。

あなた

…忘れてくれ。

あなた

隠してた事は悪かった。
…だから、もういいだろ…!



俺は“人殺し“だ。




"裏"の仕事がそれだった。


万理は知っていた。でも皆には言わずに黙っていてくれた。

七瀬 陸
七瀬 陸
…オレはね、怒っているわけじゃないんだよ。
俺だってあなたと“同じ“なんだ。
七瀬 陸
七瀬 陸
マネージャー、“家族“両方に裏切られて、
凄く憎い。…でもあなたと出会って全てが変わったんだ。
七瀬 陸
七瀬 陸
────“あなたが欲しい“
七瀬 陸
七瀬 陸
…ね、あなた。
好きだよ、愛してる…。
苦しいよ…気持ちが抑えきれない。。。
あなた

・・・陸…。




…分からないんだ、“愛される“というのが…




























俺は…………。

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