第27話

夢？現実？

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2020/05/03 02:58



……苦しい。

いつからか俺はこんな生活をしていた。




いつからかも忘れているかもしれない。

七瀬陸

今日はあなたが好きな魚だよ。

七瀬陸

美味しそうでしょ？
あなたために頑張ったんだ。



…。





陸は俺を愛してくれている。






…愛しているから、“監禁“されている。

あなた

…おいしい。

七瀬陸

！…えへへ、良かった…！

七瀬陸

…幸せだな。
あなたを独り占めできるなんて。



そう言って陸は俺を抱きしめてくる。






…最初は可愛い系の男子だと思っていたのに。







もはや逆だ。

あなた

…ねぇ、今日は、何日だっけ。

七瀬陸

…5月3日。
特に何も無いよ。



声を低くして答える陸。





俺以外の事はどうでもいいらしい。

七瀬陸

大丈夫。何も怖くないよ。

七瀬陸

…君は俺より年上だけど、
中身は子供のままだ。

七瀬陸

だから俺がいっぱい楽しいことを教えてあげる！

あなた

・・・

あなた

…外は、危険？

七瀬陸

─“危険“だよ。




……そう、か。

あなた

…俺さ、“夢“を見たんだ。

あなた

…とても、“楽しい夢“



皆が、笑っている夢。

七瀬陸

…そうなんだ。

七瀬陸

俺はいた？

あなた

…うん。いた。



陸の他にも人がいて、踊ったり、歌ったりしてた。




…俺も歌を歌っていた。

あなた

なぁ、また歌ってよ。
陸の歌。

七瀬陸

！

七瀬陸

いいよ。聴かせてあげる。

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第28話九条天という男。

ひかね@フォロバ100

コンテスト受賞作品

グランプリ

好きになるのはキミ限定【完結】

なぁな

編集部コメント

主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。