あなたside
無事終わった、、
帰ってきた横峯は、やっぱり医者の顔だった
これが成長なんだろう
目の前の部屋には、17歳で妊娠した宮本さん
何気にこの親子が気になっていた。
お父さんはすぐに怒鳴り散らす、
かつての私の父とおなじ
バカで未熟な人間…
『こんな骨折なんかして、お前はバカだ!
こんなバカな子供に育てた覚えはない!』
父の声が頭に響く
バチン!!!
すぐに手を上げることも、
私の父も手に持ってるもので
何も考えずに殴る
ビール瓶やガラス、皿、新聞紙
でも、、のぞみさんとは私は違う
私は父に反抗できなかった、
それは許容していると同じだ。
いつしか誰かに、そう言われた。
でも、私には逆らうという勇気はなかった
私はこの場を離れた。
緋山先生のひとことから、あのお父さんは
表情が変わった。
ただの、横暴な父親ではなかった
しっかりのぞみさんのことを考えた上での
厳しさだった。
これ以上あそこにはいられなかった、
自分の父親はなんでそうではなかったのかと
責めそうになる
いい父親を求めたくなる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!