塾の帰り道、不良に絡まれてしまった。
あなた「(嘘でしょ〜…怖いし…早く帰りたい…)」
不良1「お前いい顔してんじゃねぇかよ」
不良1「おい!こいつ抑えとけ〜」
不良2、3「はい!」
あなた「ちょっ、やめてッッ」
嫌だ嫌だッッ…助けて…誰かぁ…
不良1「おいおい、そー暴れんなって…」
不良が私の服に手を掛けた。
もう終わった、抵抗の仕様がない…
そう思った瞬間。
???「おい。何してんだよッッ」
不良1「あ゛ぁん?てめぇ誰だよ💢💢」
バキッ
不良1「てめぇ……!ふざけんな!!」
え……?
殴り合いがはじまった…
どれだけ殴られても折れない金髪で、ピアスを開けた同い年くらいの男の子。
不良は嫌いだけど、
その時はなんだか、彼が凄く。
かっこよかった。
不良達「チッッ覚えとけよ!!!」
あなた「……………」
???「えっと……大丈夫か?」
あなた「ぁ………」
なんでだろう。知らない人だけど。
安心して涙が出てきた…
???「え゛ッッちょ、だ、大丈夫?!な、なんかした?!俺…、え、えーと…」
あなた「…えっと…あ、ありがとうございます。」ペコッ
???「いや、うん!いいんだけど、怪我、とかしてねーか?」
あなた「あ、はい!お陰…様で。あ、私、廣瀬あなた…です、」
???「っあ、俺は、松野千冬…デス…」
あなた「あ、えーとっ、敬語じゃなくて、いいですよ…助けてもらった身ですし…」
千冬「そう、か?それより、なんでこんな所に?」
あなた「あ、塾の帰りで…」
千冬「塾、行ってんのか…ぁ、今日もう暗いし…家まで送ってくわ。」
あなた「っえ?いやいや!そんな…申し訳ないですよ!!」
千冬「どーすんだよ、またアイツらみたいな奴居たら、」
あなた「ぁ…えっとそれは……気合いで?」
千冬「いや無理だろ。お前、足震えてんぞ。」
あなた「あ……は、はい。」
千冬「取り敢えず、送るから、行くぞ。」
千冬「立てるか?」
私は彼の手を取った。
あなた「ありがとう…(照)」
千冬「っ…あぁ。」
千冬「(やべぇ…こいつ……相当可愛い…)」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!