第21話

20 七五三掛龍也の女始めます.
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2020/05/19 21:07
七五三掛side

今日は少し気怠くて本調子じゃなかったけど

久々の撮影だし何よりあなたさん居るし来てみた。
あなた

しめさんおはよう!

龍也
龍也
あ、おはよう
何気に初めてタメ口使われた気がして嬉しかった。
海斗
海斗
しめー今日ビリだよ??
龍也
龍也
え、まじで?
如恵留
如恵留
珍しいね、顔色悪いけど大丈夫?
龍也
龍也
うん
あなた

じゃあ、始めましょうか

YouTubeの撮影が始まると皆んながいっぺんに喋り出した。

でも、全く頭に話が入って来なくてぼーっとしてしまった。
閑也
閑也
しめ?大丈夫?
龍也
龍也
ちょっとだけトイレ行って来ていい?ごめん
海斗
海斗
トイレって笑
海人
海人
お花摘みに行ってくるみたいですー笑
頭がくらくらして一気にだるさが俺を襲った。

その時だった。
あなた

しめさん、帰りましょう?

龍也
龍也
え?
どうやら、この時しずからアイコンタクトをされたらしい。
あなた

あ、あの、トイレまでついて行こうとか思ったわけじゃなくて!その心配で

龍也
龍也
うん、わかってるよありがとう、でも大丈夫
あなた

大丈夫な人だったら一曲踊れって言われたら踊れますよね

龍也
龍也
は?
あなた

そうだな、Lock Lock踊ってください

龍也
龍也
は?何言ってんの
あなた

いいから

龍也
龍也
はぁ、これでいい?
あなた

全力でパフォーマンスしてみてくださいよ

龍也
龍也
こんな状態で出来ると思うわけ?
あなた

ほら、やっぱり体調良くないんじゃないですか

龍也
龍也
いや、これはさ
あなた

とりあえず家まで送ります、タクシー呼んであるんで

龍也
龍也
大丈夫だって
あなた

だめ!悪化してからしめさん責任取れるの?1日仕事休んで回復させるか、悪化させて1週間寝込むのとどっちが良いですか?

俺の事で必死になってくれんだな

まあ、マネージャーとしてね…。
龍也
龍也
それはさマネージャーとして俺に聞いてんの?あなたとして聞いてんの?
あなた

どっちもです、だからほら行きますよ

上手く俺の質問を交わしてタクシーへと無理矢理連れられた。
あなた

1人で帰れますか?

龍也
龍也
うん
本当は一緒に来て欲しいけど

撮影中だし皆んなに迷惑はかけられないしね…。

するとバタンと扉が閉まる音と共に隣から声がした。
あなた

〇〇までお願いします

龍也
龍也
え?なんで乗ってんの
あなた

しめさん、そんなに私って頼りないですかね?

龍也
龍也
いや、そんな
あなた

もう少し甘えてくださいよ

龍也
龍也
どーゆー風に甘えて良いの?男として甘えて良いの?
あなた

はい、もちろん

龍也
龍也
わかってないね
あなた

わかってなかったら付いてくるわけないですよ

家へ着くと俺の部屋まで付き添ってくれた。
龍也
龍也
ありがとう、もう戻って!大丈夫だから
あなた

あ、こんな時間ですね

龍也
龍也
うわ、だから早く戻って
あなた

今更戻っても撮影は終わってますよ、てことで台所借りて良いですか?

龍也
龍也
え、いいけど
あなた

寝ててくださいね

龍也
龍也
うん

ふと気づくと俺は寝ていた。

薄ら目を開けるとおでこの上に何かが貼ってあって

そして部屋まで美味しそうな匂いが広がって来ていた。

あなたさんの元へそっと行ってみるとテーブルに広がる

美味しそうな色のご飯達があった。
龍也
龍也
わぁ
自然と声が漏れてきた。
あなた

あ、おはようございます!体調どうですか?

龍也
龍也
いや、大丈夫だけど、これ…
あなた

あ、ごめんなさい買い物しに行って勝手にこの家に戻って来て何か出入りしちゃって…

龍也
龍也
違う違う、そうじゃなくて俺の為だけに作ったんだよね?
あなた

そうですよ?

龍也
龍也
やばいやばい、普通にやばいでしょw
あなた

え、それは…

龍也
龍也
すっごい嬉しい
そっと抱きしめた。

すると控えめに腕を回してくれて

あたかも俺が彼氏かのような錯覚に陥った。
龍也
龍也
いつでも来ていいから
あなた

…え?

龍也
龍也
ほら基本家にいるし、あなたさん俺の仕事のスケジュール理解してるし居るか居ないかわかるでしょ?
自分の口から出る言葉があまりにもぶっ飛んでて

自分でも驚いてしまっていた。

でもそんな俺に笑いながらあなたさんはそうですね

とだけ言って体を離す。
あなた

しめさん、風邪が早く治る方法知ってますか?

龍也
龍也
絶対安静でしょ?それくらいはわかってるよ
あなた

違いますよ

そんな事を言って少しいたずらに笑い

俺にキスをして来た。
あなた

移すんですよ

この時俺は入り込んじゃいけない所まで

来てしまったと実感した。

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