七五三掛side
今日は少し気怠くて本調子じゃなかったけど
久々の撮影だし何よりあなたさん居るし来てみた。
何気に初めてタメ口使われた気がして嬉しかった。
YouTubeの撮影が始まると皆んながいっぺんに喋り出した。
でも、全く頭に話が入って来なくてぼーっとしてしまった。
頭がくらくらして一気にだるさが俺を襲った。
その時だった。
どうやら、この時しずからアイコンタクトをされたらしい。
俺の事で必死になってくれんだな
まあ、マネージャーとしてね…。
上手く俺の質問を交わしてタクシーへと無理矢理連れられた。
本当は一緒に来て欲しいけど
撮影中だし皆んなに迷惑はかけられないしね…。
するとバタンと扉が閉まる音と共に隣から声がした。
家へ着くと俺の部屋まで付き添ってくれた。
ふと気づくと俺は寝ていた。
薄ら目を開けるとおでこの上に何かが貼ってあって
そして部屋まで美味しそうな匂いが広がって来ていた。
あなたさんの元へそっと行ってみるとテーブルに広がる
美味しそうな色のご飯達があった。
自然と声が漏れてきた。
そっと抱きしめた。
すると控えめに腕を回してくれて
あたかも俺が彼氏かのような錯覚に陥った。
自分の口から出る言葉があまりにもぶっ飛んでて
自分でも驚いてしまっていた。
でもそんな俺に笑いながらあなたさんはそうですね
とだけ言って体を離す。
そんな事を言って少しいたずらに笑い
俺にキスをして来た。
この時俺は入り込んじゃいけない所まで
来てしまったと実感した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。