第20話

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2023/02/24 08:48

...やばい。京極組の事務所から出たんはええけど...正直言って立ってんのもつらいな。



はよ村雨町の天王寺組事務所のとこ行かんと...





事務所に着き、俺は扉を開けた。

城戸丈一郎
城戸丈一郎
!あなた、大丈夫か?
あなた
城戸の兄貴...

今にも倒れそうになってた俺を、城戸の兄貴が支えてくれた。

城戸丈一郎
城戸丈一郎
酷い怪我やな...誰にやられたん?言うてみ
あなた
...
あなた
あの、俺...

もし誰かを言ったら...仇をうちに行くのだろうか。



そうなったらまた怪我人や死者が増える...それは、嫌だ。



俺の気持ちを察してくれたのか、城戸の兄貴はそれ以上深く聞いてこなかった。

城戸丈一郎
城戸丈一郎
また話せるようになったら言うてな
城戸丈一郎
城戸丈一郎
とりあえず、しばらくは闇医者のとこで安静にしとき。手当はされとるみたいやし
あなた
はい...すみません
城戸丈一郎
城戸丈一郎
なんで謝るんや?戦ってくれてありがとうな
 
兄貴はそう言って微笑んだ。



...城戸の兄貴、優しいのに。



もし俺も兄貴も、入った組が天王寺組やなかったら...もっと純粋に尊敬できてたのにな。

城戸丈一郎
城戸丈一郎
お前、1人で歩けるか?
あなた
はい、大丈夫だと思います...
城戸丈一郎
城戸丈一郎
そか...気をつけてな
あなた
ありがとうございます

俺は軽く一礼して事務所を出ていった。










闇医者に行くと、念の為1週間入院することになった。



長い...また迷惑かけちゃうな。



...闇病院は酷く静かだ。



そのせいか...自分一人がこの世界に残されてしまったみたいな感覚に陥ってしまって、怖い。



俺の知らないところで兄貴や舎弟が死んでるんやないかって、ひどい怪我を負ってるんやないかって...
そんな悲壮感に襲われる。



早く退院して、皆の役に立てたら...



そんな思いで、俺は眠りについた。

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