わぁ!
めっちゃおしゃれなんだけど!
玄関は白と木目を基調としていて、廉くんらしい。
私は玄関を見渡しながら廉くんの顔をチラッと見ながら言った。
廉くんはちょっと照れながら返してくれた。
私も笑顔を返した。
案内されたのは、革のソファ。
とてもおしゃれだ。
ソファに座りながら廉くんの行動を目で追った。
キッチンで…………
何してんだろ?
何か出してくれるのかな?
お茶とか?
でも………
なんか危なかっしいな…………
嫌な予感…
ガチャーーーン!!!!
こ……この音は…………
食器落としたでしょ?
嫌な予感、的中なんですけど……
私はキッチンの方に駆け寄った。
そうすると、散らばったスプーンとフォークとプラスチック製のお皿らしき物と………
目が死んでいる廉くんが床に座っていた。
といって、フリーズ状態から目を覚まして、やっと廉くんが食器を棚に戻し始めた。
といって、再び棚に戻し始めた。
~廉side~
ガチャーーーン!!!!
やってもうたぁー……
あなたになんか飲み物でも出したろかなーとおもったらこんなことになってしもうた…
最悪や~……
ガクッ
俺は絶望して床にへばりついた。
あなたやん………
うわ俺、かっこ悪ぅ………
イライラするわぁーー
イライラしてあなたに当たってしまった。
絶対ちょっと嫌われたな……
また最悪や…
俺、子供過ぎるやろ……
ごめんなぁ、あなた…
はぁ、はぁ……?!
おいおいおい!優し過ぎるやろ!
やっぱり大好きや……
あなた………
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。