キ ケ ン な 味 と 香 り / ep.02
パタン
後ろ手にドアを閉めると
蓮が栞の細い腰を荒々しく引き、
そのまま唇を奪った。
s “んんっ!!
栞の足が宙に浮いてしまうほど、
きつくきつく抱きしめられ
少し開いた唇から
蓮の舌が情け容赦なく進入する。
ぴちゃぴちゃと、唾液を絡ませながらのキスに
栞の膝の力が抜けて
そして、蓮のユニフォームをつかみ、
それに耐える。
s “だめ … 誰か来たら … 。
ようやく口付けをとかれた栞が、
消え入りそうな声で蓮に言った。
r “誰もきやしねーよ … たまんなかった … 。
栞の耳元でそう囁き、
今度はその耳に熱い息を吹きかける。
s “やぁ … こんな … とこ … でぇ… 。
思わず栞の息も上がる。
next. __________
✒︎ chloé
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!