4月中旬の放課後の教室にて
私は悩んでいた
どの部活ににしようかな......
サッカー部、バスケ部、水泳部などの体育会系から洋裁部、演劇部、将棋部などの文化部まで沢山の部活がある
この学校では必ず部活に入らなければならない
やりたいこと?? ....特にないな...
私と男子Aは教室を出て、体育館裏へと向かった
@体育館裏
生まれて初めての告白だった
だからとてもビックリした
私は急いでその場を離れようとした
男子Aは私の腕を掴んできた
そしてそのまま強い力で引っ張った
壁へと追いやられる
掴む腕にますます力が入る
痛い、怖い....誰か助けて..... 美桜、貴久...
心の中で必死に助けを求めた
誰でもいい、誰か助けて...
カサッ
手越先輩は男子Aの腕を掴んで放してくれた
男子Aは走って去って行った
怖くてたまらなかった私はその場にへたりこんだ
彼はで手を差し伸べる
私はその手をとって立ち上がった....
深くお辞儀をしてお礼を言った
彼は優しい笑顔でそう言った
ん??何これ.....
そこから少し沈黙が流れたが、それを打ち消すかのように彼がまた話し始める
思わず笑ってしまった..
さっきまであんなに怖かったのになんでだろう....今はこんなにも楽しい
今までただのチャラい人だと思ってたけど違うんだな....
優しくて、強くてカッコよくて
彼は目を輝かせて答える
彼はグラウンドへと掛けて行った
さっきから心臓の鼓動がうるさい
きっと気のせいだよね...
明日が待ち遠しい...
そんなふうに思ったのは今日が初めてだった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。