第5話

好意
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2020/05/25 13:57
(Sakuma)
俺、最近気づいた。
阿部ちゃんの事が好きなんだなって。
阿部ちゃんが他の人と仲良さげに話してるのを見ると嫉妬するし、ひとつひとつの仕草をいちいち意識して見てしまう。

この前も
阿部亮平
佐久間、なんでそんなに俺のことガン見してんの?笑
って言われたし…。
あーあ、初恋が男の人って俺も大変だなぁ笑
なんて思いながら今日も第一理科室の扉を開ける。
佐久間大介
阿部ちゃん!!
阿部亮平
あぁ、佐久間どしたの?
佐久間大介
ここ分かんない。
授業で分からなかったとことかを教えてもらう。阿部ちゃんと二人きりの時間で、この時間が1日で1番楽しいと言っても過言ではない。
阿部亮平
こうやったら解けるよ!
今回のテストはいい点とってね?笑
佐久間大介
分かってるよぉ!
この前、赤点ばっかりだったからね笑
佐久間大介
あ、ここも教えてほしい。
阿部亮平
どれー??
俺が聞くと、作業をしていた手を止めてゆっくり教えてくれるからほんとに分かりやすい。
佐久間大介
ありがとう!
おかげでワーク進んだよ♪
阿部亮平
うん!今回のテストがんばったら褒めてあげるよ笑
こっちを見ながらそういう阿部ちゃん。
阿部ちゃんがそう言ってくれたら俺、頑張れそう!

佐久間大介
ほんと!?
俺めっちゃ頑張るわ笑 
ばいばい!!
阿部亮平
うん。ばいばい!
テスト期間だしクイズ研究会は無いから学校を出て駅まで歩く。

電車に乗っている間もテキストを読み返したりして、とにかく阿部ちゃんに褒めてもらいたい一心で勉強を頑張った。

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