「あ~、もうすぐ今年も終わりやん~!」
「受験近いし、ヤバない~??」
昼休み。
お弁当を食べ終わって
五時間目が始まるまであと20分くらい?
廊下を歩いてく同級生の皆の声が
ざわざわ聞こえてくる。
うさみ
私、宇佐美あなたは
そんなざわめきを遠くに感じながら
一人で踊り場に座って本を読んでいる。
廊下からつながってる
階段を上ったところにある、
屋上に出る手前の
この小さなスペースは
“私だけの”特等席。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。