第63話

誰よりもいち早く救いたかったのに何も、。
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2021/09/26 12:15
ICUー
##さんの意識が戻った
吉岡みどり
吉岡みどり
大丈夫?聞こえてる?
ここどこか分かるかなぁ?
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
病、。院、、、。
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
何で、、、、、、。?
吉岡みどり
吉岡みどり
覚えてる?何があったか?
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
死なせてほしかった、。ほっといて
吉岡みどり
吉岡みどり
そんなこと言わないで、まだ若いんだし。
きっと明るい未来がやってくるよ
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
看護師さん何もわかってない
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
一度も死にたいって思ったことないんでしょ!
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
死にたいぐらいつらいことがあったの?
吉岡みどり
吉岡みどり
えっ、、、、、、。
吉岡みどり
吉岡みどり
ごめんね、。ない、、、。
患者さん はるちゃん
患者さん はるちゃん
だからだよ。もうほっといて、あっち行って
一人にさせてよ
吉岡みどり
吉岡みどり
うん、。わかった。
彼女は次の日、転院した。
彼女の言葉がずっと頭に残っていた、。
医師
医師
患者運ばれてくるぞ
医師
医師
どみ、
気が抜けてるぞ、しっかりしろ
吉岡みどり
吉岡みどり
はい、すいません
吉岡みどり
吉岡みどり
私の合図で1,2,3,
42歳男性胸部と腹部を強く打って心タンポナーレの可能性あり
高血圧の薬飲んでます
医師
医師
ここどこかわかりますか?
医師
医師
わかったら僕のて握ってください
医師
医師
どみ、放射専科にMRI電話
吉岡みどり
吉岡みどり
はい、わかりました。
あれからもう1か月経ったのに彼女の言葉がずっと頭に残っていた。
久しぶりに休暇をとって実家に帰ることにした。
吉岡みどり
吉岡みどり
お母さん、ただいま~
どみちゃんの母
どみちゃんの母
あら、珍しいじゃない
私はお母さんの顔を見て安心して泣いてしまった。
どみちゃんの母
どみちゃんの母
どみちゃんまずは家に入りましょ
お茶いれるから
私は母に全てのことを話した。
どみちゃんの母
どみちゃんの母
確かに、今までどみちゃんにはそういう経験があまりなかったもんね
吉岡みどり
吉岡みどり
コク
どみちゃんの母
どみちゃんの母
確かにどみちゃんの言葉は
あのときの患者さんの対応はあまり良くはなさそうね
どみちゃんの母
どみちゃんの母
お母さんね、今まで黙って来たけど
あなたが生まれてから看護師をやめてたの、
どみちゃんの母
どみちゃんの母
それからどみちゃんが大学に行ってから
また復帰して働いているのよ
吉岡みどり
吉岡みどり
何で今まで黙ってたの?
どみちゃんの母
どみちゃんの母
どみちゃんには、自分で決めた人生を歩んでほしかったから
お母さんが看護師って知ったらと思って言わなかったの
吉岡みどり
吉岡みどり
そうだったんだ、。
吉岡みどり
吉岡みどり
私何も知らなかった、生きるってことがこんなに大変だなんて
どみちゃんの母
どみちゃんの母
そうね
吉岡みどり
吉岡みどり
患者さんを救いたくて看護師になったのに
ただ命だけ救って勘違いしてた
どみちゃんの母
どみちゃんの母
そうだね、。救うってことは、体も心も救うことだから。
どみちゃんの母
どみちゃんの母
生きるためには、どっちも健康でないとお母さんは思いよ
吉岡みどり
吉岡みどり
お母さん、私悔しい
どうしたらいい?私の足りないことをどう補って経験を積めばいいのかな?
吉岡みどり
吉岡みどり
こんな自分を変えたいの、。
もっと知りたいの、生きることの意味を
どみちゃんの母
どみちゃんの母
どみちゃんは人の気持ちを知りたいなら、救いたいなら
精神科に転科して1から勉強をして経験を積んで
どみちゃんの母
どみちゃんの母
たくさんの患者さんの人生を教えてもらいなさい。
吉岡みどり
吉岡みどり
うん、。私もっと知って救いたい。

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