black side
SnowManとしてデビューして
色々な媒体でたくさん宣伝させてもらって
やっとひと段落着いた。
「しょっぴー、今日俺の家で鍋しない?」
渡辺「いいけど、なんで?笑」
「んー?何となく。笑」
今日はなぜかしょっぴーの気分。
ほんとに理由はないけどね。笑
「うーわっ。雨降ってんじゃん。」
渡辺「めめ、もしかして傘ないの?」
「持ってきてませーん。」
渡辺「しょーがない。入れてやるよ。」
「あざすっ!」
「しょっぴーちっちゃいから傘持ちますよ。」
渡辺「余計なことを言うな。笑」
しょっぴーのこういうところ、可愛いよなぁ。
「しょっぴーの傘の色なんか可愛いっすね」
翔太「なんだそれ。笑」
「自分で買ったの?」
翔太「あ…うん。傘って貰うことなくね?」
「言われてみればそうかも。」
なんて、なんでもない会話をしながら
2人で歩いてたんだけど、
渡辺「あっ!!!!」
しょっぴーが急に走り出した。
俺が持っている傘なんかお構い無しに。
「ちょっ!しょっぴー!待って!!」
追いかけて行った先には
ずぶ濡れになってかがみ込んだしょっぴーと
そんなしょっぴーに傘を傾けて
驚いた顔をしている綺麗な女性がいた。
その女性はしょっぴーと同じ傘をさしていた。
あなた「傘を貸してくれた方…」
翔太「覚えててくれてありがとう。」
どういう状況かは全く分からないけど、
分かったことがたったひとつだけあった。
しょっぴーはこの女性が好きなんだ。
淡い色に染まった傘を差した俺は
心の中で何かが揺れ動くのを感じた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。