第10話

第10話:龍の頼み
360
2021/08/17 14:40
マサイside
エルド
エルド
頼むあいつを助けてくれ!
突然現れた龍のエルド…
あいつって誰のことだ?
モトキ
モトキ
あいつって?
エルド
エルド
あいつは3年も前から奴隷のように生かされて、歌声も利用されてる…奴らの目的が達成されればどうなるか分からない。少なくとも幸せになれない!
3年前…?まさか!
マサイ
マサイ
もしかしてぺけの事か!?
エルド
エルド
あぁ…そうか…お前があいつの恋人だったのか
まだぺけは生きてる…!
やっと手がかりが掴める
ンダホ
ンダホ
それでぺけはどこにいるの!?
エルド
エルド
詳しい場所は分からない…
恐らくだがここから南の方向に俺たちはいる。
ザカオ
ザカオ
南の方…
マサイ
マサイ
ぺけは…ぺけは無事なのか?
エルド
エルド
今はな…俺と初めてあった時は心も体もボロボロだった…だけど今はお前と会えるのを信じてる…だから頼むあいつを助けてやってくれ
俺は今囚われの身だ…本来の力も出せない
エルドはぺけについて話し始める。
ずっと閉じ込められていること。
毎日奴らの目的の為に歌わされてる事
そして何人もの男に体を汚されている事も…
モトキ
モトキ
ひどい…
シルク
シルク
そんなの…
ダーマ
ダーマ
胸糞悪い…
そんな事になってるなんて…
許せない…クレイド絶対に許せない!
ンダホ
ンダホ
早く解放させてあげないと!
ザカオ
ザカオ
南の方向なんだよね?他に分からない?
エルド
エルド
そう言えば波の音が聞こえた…
ダーマ
ダーマ
海沿いなんだな
目指すべきものは決まった。
待ってろ…絶対に助け出してやるからな
マサイ
マサイ
エルド…ありがとう教えてくれて…
それとぺけの傍にいてくれて
エルド
エルド
いいさ…俺は何も出来ないから
力を封じられて何故か囚われてるからな
エルドの体が薄くなる…
シルク
シルク
お前!体が!
エルド
エルド
そろそろ時間みたいだ…頼むお前らが来るまで俺はあいつを守り抜いてみせる…だからあいつを奴から…ガレンから救ってくれ!
ザカオ
ザカオ
………!!
マサイ
マサイ
あぁ…絶対に助け出してやる
ンダホ
ンダホ
僕もぺけに幸せになって欲しい…君も解放させるからね!
エルド
エルド
ありがとう…
ダーマ
ダーマ
そのガレンって奴がボスみたいだな…
俺の村を襲撃した奴ら許さねぇ
モトキ
モトキ
エルド僕達に伝えてくれてありがとう…
待ってて絶対に行くからね
エルド
エルド
頼んだ…
そう言ってエルドは消えてしまった
やっとぺけの居場所に近づいた…もう少しで…
シルク
シルク
マサイ、絶対に助けようぜ
ンダホ
ンダホ
奴らの思いどうりになんてさせない
ダーマ
ダーマ
ぶっ飛ばしてやろうぜ!
モトキ
モトキ
この雨が止んだら行こう!
それまでここで休んでいようか
マサイ
マサイ
そうだな…やっと掴めたんだ…絶対に助け出してやる!
ザカオ
ザカオ
…うん…絶対に助け出そう…
俺達はその場所でしばらく休んでいた



















エルドside
何とか伝えられた…マサイ達との通信を終え、俺は結晶の中で眠る…
ぺけたん
ぺけたん
~~♪
優しい歌声が聞こえる…
エルド
エルド
本当に優しい歌声だな…
最初は冷たく、何もかもを諦めた歌声だったのが今じゃ優しくて希望に満ちた歌声だ
エルド
エルド
もうすぐでここから出られるからな…
必ずあいつらが助けに来る…
もうすぐで恋人に会えるぞ…
その日が来るまで…俺はこいつを絶対に守り抜いてみせる…!この命に変えても…!















ザカオside
ザカオ
ザカオ
………
エルドが消えてから僕達は今は休もうと洞窟の中にいる。みんな眠りについていた
ザカオ
ザカオ
…どうしてだよ…
エルドから聞いたクレイドのボス……
そいつは俺の兄だ……
ザカオ
ザカオ
ガレン兄さん……
数十年前、兄は突然姿を消した。兄は優しくて困っている人を助けるような人だった。なのにどうして……
俺はこれから兄さんと戦わないと行けないのか?
ザカオ
ザカオ
神様…これが俺達に与えられた運命なのか?
俺はたった1人の兄に立ち向かえるのか…
ザカオ
ザカオ
俺は…どうしたらいいんだよ…
父さん…俺はどうしたらいいの
兄さんを倒さなければマサイの恋人は助け出せない…かと言って何もしなければどうなるか分からない
シルク
シルク
……おい
ザカオ
ザカオ
あ、シルク…どうしたの?
シルク
シルク
……何となく眠れなかった
ザカオ
ザカオ
そっか、ねぇ…もし家族や大切な人が自分の敵でその人と戦わないといけなかったらどうする?
シルク
シルク
…?なんだ急に?
ザカオ
ザカオ
ちょっとね…
シルク
シルク
俺はそいつが間違ってる事をしてるなら止める、だって失って欲しくねぇから。
ザカオ
ザカオ
失う…?
シルク
シルク
あぁ、思い出もそいつ自身も…失って欲しくねぇ。俺は両親を失ってる…今はもとちゃんやお前らを失いたくねぇ…俺はもしお前らが敵になったら止める…命を懸けて…
命を懸けて…か……
俺にその覚悟があるのだろうか…
でも俺はまた兄さんと過ごしたい…兄さんは何をしようとしてるのか分からない…でもそれは誰かを犠牲にするものだとしたら…俺は止めなければいけない……
シルク
シルク
ま、昔の俺じゃあ考えられねぇけどな
ザカオ
ザカオ
シルク……本当だね…昔のシルク凶暴だったもん
シルク
シルク
それをもとちゃんやお前らが受け入れてくれた…マサイとダーマも…だから俺はマサイの大切な人を助けてぇ…
ザカオ
ザカオ
そっか…
そうだ…俺は兄さんを止める…誰も失わせたりはしない…そして兄さんとまた一緒に……
シルク
シルク
眠くなってきた…( ´⚰︎` )。⚪︎
ザカオ
ザカオ
俺もそろそろ休もうかな…
シルク
シルク
そうしとけ…おやすみ…
ザカオ
ザカオ
おやすみ…
俺は覚悟を決め、眠りについた。
俺は兄さんを止めてみせる…
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作者
作者
今回はここまでです。
次回第11話:クレイドと歌姫
それでは次回までバイバイ👋

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