第9話

第9話:歌姫と龍
357
2021/07/20 04:36
ぺけたんside
今日も歌う…だけどここに連れてこられた時と違う…だってここに味方がいたから…日中は結晶の中に居るけど夜中になれば会いに来てくれる……エルドがいるから俺は生きていける…マサイと会えるその日まで…
ぺけたん
ぺけたん
~♪
その日の夜…俺はいつもの通り部屋で1人月を見ていた。マサイを思い出す…そういえばマサイに告白されたのはこんなに月が綺麗な夜だっけ……
ぺけたん
ぺけたん
マサイ……
そう思っているとエルドが現れる。
エルド
エルド
よっ
ぺけたん
ぺけたん
エルド!
エルド
エルド
お前、前より前を向くようになったな
ぺけたん
ぺけたん
うん、マサイと会えること信じてるから
エルド
エルド
…お前の話聞かせてくれないか?
夜は長い…話し相手になってくれ
ぺけたん
ぺけたん
うん……
俺はエルドに話をする










連れ去られる1年前
その日は村祭りがあった日だった。マサイと付き合い初めて1年がたった時で一緒に村にある湖で小舟に乗っていた。
ぺけたん
ぺけたん
今日は月も星も綺麗だね…
マサイ
マサイ
そうだな…
湖から見る村は明るくて幻想的だった
マサイ
マサイ
ぺけ…寒くないか?
ぺけたん
ぺけたん
うん…大丈夫
その日は少し肌寒くなってきた時だった
マサイ
マサイ
でも一応…
マサイは俺に自分の来ていたローブを俺に着せる。
ぺけたん
ぺけたん
(マサイの顔…近い…/////近くで見るとやっぱりかっこいいな……)
マサイ
マサイ
ん?どうした?
ぺけたん
ぺけたん
ううん、なんでもない!
ふと村の方を見ると、毎年恒例の願いを込めたランタンが空に舞い始める
ぺけたん
ぺけたん
わぁ…
マサイ
マサイ
ちょうど始まったな
毎年村祭りの日にはそれぞれ願いを込めてランタンを空に放つのだ
ぺけたん
ぺけたん
綺麗…
マサイ
マサイ
ぺけ…
マサイの方を向くと彼の手には俺たちの分のランタンがあった。俺はランタンに光をともし、空へ放つ
空ではあたたかい光が星のように輝いて幻想的だった
ぺけたん
ぺけたん
来年もこうやって2人でいたいね
マサイ
マサイ
そうだな……
ぺけたん
ぺけたん
マサイ…大好き…
マサイ
マサイ
俺もだよぺけ…
その日、マサイと初めて口付けをした。
それから一年後あの出来事が怒ったのだ




現在
エルド
エルド
そいつはお前にとって大切なやつなんだな
ぺけたん
ぺけたん
うん…いつもそばにいてくれてさ、村に来た時に一番最初に仲良くなったんだ
エルド
エルド
会えるといいな…
ぺけたん
ぺけたん
俺、信じてる…ここを出てマサイに会えることを
エルド
エルド
そうか……
信じてる…その日が来ることを……
エルド
エルド
そろそろ朝になるな……
ぺけたん
ぺけたん
もうそんな時間なんだ…
エルド
エルド
歌う時間までまだあるから…休んどけ…
ぺけたん
ぺけたん
うん…ありがとうエルド…
俺は時間まで眠りについた。















エルドside
エルド
エルド
…………
朝が明ける……隣にはぺけたんが眠っている。
初めて会った時よりも前を向くようになった…早くここから出してやりたい…俺に出来ることはあるだろうか?
エルド
エルド
絶対にここから出してやるからな
こいつの話を聞いた時、俺はこいつを助けてやりたいと思った。恋人に合わせてやりたいと……しかしクレイドは何かを企んでいる。特にあのガレンって言うやつは…
エルド
エルド
あいつ……只者じゃない……
せめて…こいつだけでも…
からだが透ける……そろそろ結晶に戻る時間だ……
エルド
エルド
何か…俺にも…
俺は結晶の中に戻る……
結晶の中でも意識はあった。だけど体は動かない……
エルド
エルド
せめて誰かに伝えることが出来れば
俺は意識を集中させる…
エルド
エルド
(頼む…届いてくれ……)
どれくらいの時間が経っただろうか……
ずっと長い時間こうしてた気がする。
すると歌声が聞こえた…優しい声が…
エルド
エルド
あぁ…もうそんな時間なのか…
相変わらず心地いいな……
でもこの歌声を利用されて…半分奴隷のように生かされているんだよな……奴らは目的を果たした時、あいつをどうする気なんだ?少なくともあいつは幸せになれない。そして奴らの目的を果たさせては行けない。世界に何かが起こる
エルド
エルド
頼む……誰か…




















マサイside
俺達は街を出て旅をしている。
しかし途中で雨が降ってきたので近くにあった洞穴で雨宿りをしていた。
ザカオ
ザカオ
いや〜急に降ってきたね
ダーマ
ダーマ
しばらくは止みそうにないな…
ンダホ
ンダホ
仕方ないよ…止むまで少し休もうか
シルク
シルク
あぁ…その方がいい、下手に歩けば体力が減る
モトキ
モトキ
そうだね…マサイも少し休もうか
マサイ
マサイ
あぁ……
こうしている間にもぺけはどうしているのだろうか
ンダホ
ンダホ
心配だよね…せめて酷い扱いを受けてないといいけど…
モトキ
モトキ
もしそうだとしても彼はきっと大丈夫だよ…
その時、ザカオの持っている本がなにかに反応する。
ザカオ
ザカオ
ん?なんだ?
シルク
シルク
なにかに反応してるな
ンダホ
ンダホ
ザカオ開いてみて
ザカオ
ザカオ
あぁ……
ザカオは本を開く。すると光が現れ何かが姿を現す。
エルド
エルド
………
ダーマ
ダーマ
え、龍!?
ザカオ
ザカオ
何かを伝えたいみたいだ
モトキ
モトキ
でもどうして…
そしてその龍は人の姿に変わる。
エルド
エルド
あぁ…やっと繋がったんだな
マサイ
マサイ
お前は…一体…?
エルド
エルド
俺はエルド…
シルク
シルク
なんでザカオの召喚書に?
エルド
エルド
あまり長い時間こうしてはいられない。
頼むあいつを助けてくれ!
エルドは俺達にそう言った
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作者
作者
今回はここまでです!
次回第10話:龍の頼み
それでは次回までバイバイ👋

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