第13話

第13話:希望の記憶
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2021/11/01 17:09
ぺけたんside
ぺけたん(幼少期)
ぺけたん(幼少期)
…お母さんそれなんの歌なの?
ぺけたん母
ぺけたん母
ふふ…これはねお母さんが小さい頃よくおばあちゃんに歌ってもらった歌よ…
母さんの声…これは昔の記憶?
ぺけたん母
ぺけたん母
この歌はね誰かに希望を与える歌なのよ
ぺけたん(幼少期)
ぺけたん(幼少期)
希望を?
ぺけたん母
ぺけたん母
そう…落ち込んでいる時にこの歌を聞くとね勇気が湧いてくるの…お父さんもこの歌が好きだったのよ
ぺけたん(幼少期)
ぺけたん(幼少期)
お父さんも?
ぺけたん母
ぺけたん母
えぇ…ぺけも大きくなったらわかるわ…
いつか大切な人が出来たらこの歌を聞かせてあげてね
ぺけたん(幼少期)
ぺけたん(幼少期)
うん!
俺はあの歌を小さい頃から知っている…
あの歌を聞く心が暖かい…
そして場面が変わる。
そこは村の湖だ。そこの木の下でマサイが俺の膝で寝転んでいる。
マサイ
マサイ
ぺけの歌…落ち着くな…
ぺけたん
ぺけたん
そう?
マサイ
マサイ
あぁ…自然と元気になれる
ぺけたん
ぺけたん
それならよかった…
また暖かい記憶だ…
マサイ
マサイ
なぁぺけ…これからもずっと俺の隣で歌ってくれないか?
ぺけたん
ぺけたん
え…?
マサイ
マサイ
お前が好きだ…これから先もお前と一緒にいたい…
突然のマサイの告白に胸がキュッとなる
ぺけたん
ぺけたん
でも俺…男だよ?
マサイ
マサイ
そんなの関係ない…俺はお前と共に過ごしたい…お前が好きなんだ…
そう…俺は村に来たあの日恋に落ちた…はじめて村に来て最初に出会ったマサイに…でもそんな恋は叶わないと思っていた……
だから嬉しかったマサイと恋人になれたことが
ぺけたん
ぺけたん
はい…喜んで…
俺がそういうとマサイは起き上がり俺を抱きしめる。
マサイ
マサイ
ぺけ…ずっと一緒にいような
ぺけたん
ぺけたん
うん…
マサイの腕の中は暖かく、安心できた…
これは俺の暖かい記憶……
そしてあの村祭りの記憶が流れる…
その時にもらったペンダント…ずっと身につけていた…青く光るペンダントはお守りの様に持っていた。
俺にはこんなにも暖かい記憶がある…
あぁそうか…希望の歌はこうゆうことだったんだね母さん……今ならきっとしっかり歌えるのに……俺はもう……












ザカオside
ザカオ
ザカオ
っ……!
アマテラス
アマテラス
━━━━━━!
ガレン
ガレン
まさか…光の龍を召喚するとはな…
お前も俺の邪魔をするのか!?
ザカオ
ザカオ
当たり前じゃん…兄さんが今やってるのは間違ってる!父さんやおじいちゃんの思いを踏みにじってるから!!
父さんもおじいちゃんもこんなこと望んでない!!
ガレン
ガレン
お前はいつもそうだ…何も知らない癖に
なぜお前はいつも……
俺はアマテラスを操り兄さんに攻撃をする。
ガレン
ガレン
くっ…そんなことをすればお前はただじゃ済まないんだぞ!?
ザカオ
ザカオ
ハァ…ハァ…それでも…止めてみせる
ザカオ
ザカオ
ごホッ!
口から血が出る…諦めない絶対に
アマテラス
アマテラス
━━━━━━
ザカオ
ザカオ
大丈夫だよ…まだ諦める訳には行かないから
ガレン
ガレン
ザカオ…いいさ…すぐに楽にしてやるよ
大人しく消えろ














マサイside
ぺけ…ごめん俺は…お前を助けられなかった…
ずっと一緒にいようって言ったのに……
俺は…無力だ…恋人すらも救えやしない…




♪〜♪~

懐かしい声が聞こえる……
あの日の歌声だ……
マサイ
マサイ
はは…こんな時にお前の歌声が聞こえるよ…
ザカオが必死に戦ってるのに俺は何してんだ…
マサイ
マサイ
♪~♪~
気づけば俺はあの歌を歌っていた…昔ぺけがよく歌っていた歌を…もう…お前の声も聞けないのに…
マサイ
マサイ
………
ぺけとお揃いのペンダントを握りしめ俺は泣いていた……その涙はぺけのペンダントに落ちた……するとペンダントが輝き出した。
マサイ
マサイ
……!
ガレン
ガレン
なんだ!?
ザカオ
ザカオ
……?
その光はぺけを包む。そして俺の頬に暖かい感触がした。
ぺけたん
ぺけたん
マサイ…
マサイ
マサイ
ぺけ!
俺はぺけを強く抱き締める…
ぺけたん
ぺけたん
聞こえたよ…マサイの声…
ずっと待ってた…
マサイ
マサイ
ぺけ…もう離さない…お前を手放したりしない!
ガレン
ガレン
馬鹿な!?歌姫が蘇っただと!?
ザカオ
ザカオ
よかった…
ぺけたん
ぺけたん
俺…思い出した…希望の歌がどんなものか…父さんと母さんが俺に繋いだ歌声を…
マサイ
マサイ
ぺけ…終わらせよう…3年間の悪夢を
俺は立ち上がり剣を構える。
マサイ
マサイ
ザカオ…大丈夫か?
ザカオ
ザカオ
大丈夫…
マサイ
マサイ
ありがとな…俺も戦うよ
ガレン
ガレン
こうなれば歌声諸共消えろ!
アマテラス
アマテラス
━━━━━━━━━━━!!
アマテラスがガレンに噛み付いた。
ザカオ
ザカオ
アマテラス!そうか…君も…
ガレン
ガレン
小賢しい!
ガレンはアマテラスを振りほどいた
マサイ
マサイ
ぺけに手出しはさせない!
ぺけたん
ぺけたん
希望の歌は巡る世界に安らぎと祝福…そして希望を与える歌…もし本当に俺が聖なる歌うたいの一族なら…お願い…みんなに力を
ぺけは優しい声で歌い出す…
不思議だな…お前の歌声を聞くと力が湧いてくる…
ガレン
ガレン
その忌々しい歌をやめろ歌姫!
アマテラス
アマテラス
━━━━━━━━━━━!
ガレンがぺけに攻撃をしようとした所でアマテラスが阻止した…
そして周りの決勝たちが一気に輝き始めた
ガレン
ガレン
なんだ!?
その光はガレンを貫いた。
ガレン
ガレン
があああ!!
するとガレンは龍の状態から元の人の姿に戻った
ガレン
ガレン
闇が打ち消された…?
ザカオ
ザカオ
兄さん…もう終わりだよ!
ガレン
ガレン
歌姫…!お前さえ…お前さえ蘇らなければ!!
ガレンは剣をとり、ぺけに向かっていった
ぺけたん
ぺけたん
!!
ガレン
ガレン
死ね!歌姫!!
カキーン!
間一髪の所で俺が剣で受け止める
ぺけたん
ぺけたん
マサイ!
マサイ
マサイ
ぺけに手出しはさせない!
もう傷付けさせない!!
ガレン
ガレン
ちっ…
俺はガレンと剣を交える…
俺はガレンの攻撃を受け流しながら攻撃をする
そしてガレンの剣を弾き飛ばした
ガレン
ガレン
なっ…
ザカオ
ザカオ
兄さんもう終わりだよ…
諦めて
ガレン
ガレン
うるさいうるさいうるさい!!
ガレンが魔法を打とうとする、俺は剣を振る。ガレンは剣を避けた時にバランスを崩したのか奈落の底へ落ちていった
ザカオ
ザカオ
兄さん…
マサイ
マサイ
ザカオ…
ザカオ
ザカオ
大丈夫だよ…もう終わったんだ
そしてシルクたちも駆けつけた。
シルク
シルク
おい!無事か!?
モトキ
モトキ
みんな大丈夫!?
ぺけたん
ぺけたん
え…?
ンダホ
ンダホ
ぺけ!大丈夫!?
ぺけたん
ぺけたん
だほ…ちゃん…?
ンダホ
ンダホ
うん…久しぶりだね…ぺけ
ダーマ
ダーマ
村が襲撃されたって聞いて心配したんだぞ!
ぺけたん
ぺけたん
ダーマ…?
するとぺけの目から涙が溢れた
ぺけたん
ぺけたん
終わったんだね…やっと自由になれるんだね
マサイ
マサイ
あぁ…ずっと一緒だ
ぺけは俺に抱きついた
ぺけたん
ぺけたん
会いたかった…会いたかったよ…
苦しかった…辛かった…マサイ…
マサイ
マサイ
大丈夫だ…これからはずっとそばにいる…
シルク
シルク
ザカオ…蹴りをつけられたか?
ザカオ
ザカオ
あぁ…出来たよ…兄さんはきっと地獄に行くだろう…俺は前に進むよ
アマテラスもありがとう
アマテラスはその場で消えていった
シルク
シルク
そっか
モトキ
モトキ
さぁ、早くここから出よう!
俺たちは洞窟から外に出た。するとそこには緑色の龍が俺たちの前にいた
エルド
エルド
………
ダーマ
ダーマ
あれは…
ぺけたん
ぺけたん
エルド…?エルドなの!?
エルドは頷く
エルド
エルド
あぁ…そうだ
ぺけはエルドに向かって走る…そして彼に抱きついた
ぺけたん
ぺけたん
よかった…生きてる…エルド…無事でよかった…
エルド
エルド
お前の歌声が俺を癒してくれた…俺に力を与えてくれたんだ…
みんな…こいつを救ってくれてありがとう…
ンダホ
ンダホ
エルドがいなければぺけの居場所もわからなかったよ…エルドこそありがとう
エルド
エルド
俺…思い出したんだ…俺は大地を司る龍だ…世界の大地を守るのが俺の使命だったんだ
エルドも無事に救えた…本当に終わったんだ
エルド
エルド
さぁ、乗れ…村まで送り届けてやる
マサイ
マサイ
いいのか?
エルド
エルド
ほんのお礼だから…それに俺は大地の龍だぞ?村の場所わかるさ
シルク
シルク
という事は龍に乗るってことか!
そんなの初めてだぜ!
モトキ
モトキ
本当にどんな感じなんだろ!?
ダーマ
ダーマ
まーたこいつらは…
ザカオ
ザカオ
まぁいいんじゃない?
ンダホ
ンダホ
あっはは!
みんなはエルドに乗っていく
マサイ
マサイ
ぺけ…帰ろう…俺たちの家へ
ぺけたん
ぺけたん
うん
俺はエルドに乗っている間ずっとぺけを抱きしめていた。もう二度と離さないように…空は新しい1日が始まろうとしていた。
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作者
作者
今回はここまでです
物語はもう少し続きます!
次回:旅の終焉
それでは次回までバイバイ👋

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