第11話

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2021/01/04 06:46
暁 (なまえ)
暁 あなた
…よし、仕事終わり。
ザック
ザック
んだよ、もう終わりかよ…
レイチェル
レイチェル
結構長かったね
暁 (なまえ)
暁 あなた
あぁ。ごめんよ。
暁 (なまえ)
暁 あなた
さ、じゃあ車に乗って○○湾の海岸に行くぞ
レイチェル
レイチェル
そうだね。
ザック
ザック
あー…んな話したな
暁 (なまえ)
暁 あなた
ははは、君が海に行ったことなさそうだったんでな。
いい機会だろうと思ってね
ザック
ザック
そりゃどーも
レイチェル
レイチェル
……着いた?
暁 (なまえ)
暁 あなた
あぁ。夜中だから海は見づらいだろうけど、潮風が気持ちいいだろ?
レイチェル
レイチェル
うん。
暁 (なまえ)
暁 あなた
どうだ、ザック。気に入った?
ザック
ザック
…なんか、腹の辺りがムズムズすんな…
暁 (なまえ)
暁 あなた
そうか、好きか。よかったよ。
ザック
ザック
…好き?
暁 (なまえ)
暁 あなた
あぁ。何かを気に入ったり、惹きつけられることだよ。
ラスクを食べた時もそんな感覚にならなかったかい?
ザック
ザック
…あぁ。
暁 (なまえ)
暁 あなた
それが"好き"さ。… まぁもう一つの意味もあるけどそれは今度でいいか
ザック
ザック
レイチェル
レイチェル
この貝殻綺麗…
暁 (なまえ)
暁 あなた
お、サクラガイだな。
レイチェル
レイチェル
サクラガイ…?
暁 (なまえ)
暁 あなた
そう、見ての通り、ピンク色だから、それに似た日本のさくらに例えた貝なんだ。
ザック
ザック
……お前何でも知ってんな
暁 (なまえ)
暁 あなた
はは、話術も暗殺者に必要なスキルだからな。この知識も話を広げるように得ただけさ
レイチェル
レイチェル
…暗殺者って大変なのね
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ザックside
あの後、アイツの車でアイツの家に戻った。

車の中でもアイツは楽しそうに話してたがアイツ自身のことを聞いたら顔を歪ませたんだよな…言いたくねぇのか?





………だぁ!!辞めだ、辞め!!考えんのは嫌いなんだよ、こういうのはレイに任せた方がいいんだ




…でもなんだ、心臓の辺りズキズキすんだよな、これも好きってやつか?


よくわかんねぇな。
レイチェル
レイチェル
ねぇ、ザック
ザック
ザック
あ?
レイチェル
レイチェル
あなた、ちょっと変だった
ザック
ザック
あぁ。帰る時だろ?
レイチェル
レイチェル
そう、凄く、怯えてるような、思い出したくないって顔してた…
レイチェル
レイチェル
大丈夫かな…
ザック
ザック
あー…まぁ大丈夫だろ
レイチェル
レイチェル
そうだといいけど…
それより、嫌な予感がすんだよな…
なんなんだよさっきから…クソ、どうしちまったんだ…?

あなたside
暁 (なまえ)
暁 あなた
…油断してたな……あそこで聞かれるとは…
___化け物____

_______気持ち悪い___死ね___

_____近寄るな___菌がうつる______消えろ

____お前なんて産まなきゃよかった____お前なんて要らない____

_________役立たず________人殺し_____

_____裏切り者______
暁 (なまえ)
暁 あなた
……
暁 (なまえ)
暁 あなた
………はぁ
暁 (なまえ)
暁 あなた
嫌なものを思い出したな……
暁 (なまえ)
暁 あなた
…寝るか……






「ここは…」

『あぁ、やっと起きた』

「……ボクか?」

『鋭いねぇ、その通りさ。ボクは君の過去のボク』

「…何の用だ?」

『嫌だなぁ、用なんて無いさ。ただ喋るだけだよ。せっかく君からチャンスを貰ったんだから』

「?僕はチャンスなんてあげた覚えないぞ?」

『えぇ?確かにくれたよ?過去を振り返ったんだもん』

「…」

『故意じゃなかったとしても思い出したんだでしょ?ボクの頃の過去を。あの苦い思い出を』



_____化け物____

_______気持ち悪い___死ね___

「…っ、」

『あーあ、苦しそうな顔しちゃって。もう過去のことは忘れるとか言ってたのに全然忘れてないし寧ろ悪化してるじゃん』


_________役立たず________人殺し_____

_____裏切り者______

「ぁ………あぁあ…」

『ねぇ、一応聞くけどさ、君、本当に過去を乗り越えられるの?ボクが見てきた中だとずっと今のままだけど。フラッシュバックして混乱して蹲って過呼吸起こして。誰かに助けてもらいたくて、藁にも縋る思いで這いつくばって迷子のままじゃん。』
「ち、ちが…」

『違わないよ。自分でもわかってるでしょ。今の君は過去を乗り越えようとしてるんじゃなくて過去を避けてるんだよ。またあの時の苦しみを味わいたくない、あんな記憶なんて要らないって。』

「…。」

『避けてるせいでまた同じ事が起こりそうになってるじゃん。いつまで過去と同じことを繰り返すつもりなの?いい加減気付いてよ。過去を避けることが自分の傷を抉って自身を見失ってることに。』

「…自身を、失う……」

『そう。今のうちから向き合わなきゃ、仲間なんて失うよ。……大切なんでしょ。ザックとレイと頼が。』

「…でも、話すのが怖い、僕の過去を曝け出すのが…」

『…今更何言ってんだよ。そんなこととうの昔の事だろ?確かに曝け出して吐く奴も居るかもしれない。だけどよく考えてみろよ。その3人はそんなことする奴らか?なぁ。お前が信じた人だろ?そんなことするような奴じゃないって分かってるんじゃないのか?』

「…でも迷惑に……」

『でもじゃねぇ!寧ろボクや3人からすりゃあ相談しないほうが迷惑になるわ。』
「…」
暁 (なまえ)
暁 あなた
っは……今のは…。
なんだか、とても暖かい叱責を受けたような…
暁 (なまえ)
暁 あなた
朝か…
今日は仕事は入っていないはず。
ゆっくりできるのも久しぶりだな…

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