無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第3話

Is she GOD?
伊織に聞きたいことが沢山あった。
何故、僕を天文学者の道に勧めようとするのか。
彼女はチェスが強いのは確かだった。
何せ僕との対局で4手で終わらせたことがあった。
彼女は屈託なく笑い、そして言った。

松島伊織
松島伊織
それはフールズメイトと呼ばれているわ
いや違う、僕が弱すぎるだけなのかもしれない。
しかし、それだけではなかった。ある日、伊織の住むアパートへお邪魔したときのことだ。彼女は独り暮らしをしている。両親は滋賀県にいるらしい。
伊織が一人パソコンでチェスをしていた。今の時代はコンピューターと対局できる程だ。僕の知りえる情報では昔、コンピューターがプロのチェスプレイヤーを打ち負かした事があるほど、近年ではチェスソフトの飛躍を遂げている。
そのチェスソフトの名前は『フゴッド』と呼ばれている。英語にすると『Who is GOT?』
文字通り神とは誰だと問いかけている。そのフゴッドに伊織は勝った。
もはや彼女が神かもしれないと思った。

松島伊織
松島伊織
今夜の豚肉チャーシュー麺は夏樹くんの奢りね
フゴッドに勝てるわけがない。
飯島夏樹
飯島夏樹
最近みつけた屋台のラーメンがおいしらしいよ。勝てたらラーメン一週間分、奢るよ
思わず口に出していた。
身から出た錆とはこのことを言うのだろうか。
松島伊織
松島伊織
帰りは喫茶店でスイーツコースね。
夏樹くんの奢りで
彼女は悪魔かもしれない。
しかし、その屋台のラーメンに伊織は三回通った末に飽きてしまったらしく、いつものチェスをするカフェ『ゆるり』でスイーツを奢ることになった。
しかし、フゴッドに勝てたのは確かで驚くべきことだった。伊織いわく
松島伊織
松島伊織
あれは私のパソコンだから勝てたのよ。
特別なコンピューターだと違うんじゃないかしら
彼女はすました表情で、おくびにもださないでいた。

伊織は確か自分のことを二百年前の人間で、名前は川上咲と言った。チェスプレイヤーということは、もしかすると過去に記録が残されてるのではないかと思った。
そして、彼女は本当に僕のことを好きでいてくれているのだろうか。
どうやって過去から未来へ来たかよりも、そのことが脳裏から離れられない。
一抹の不安感が僕をかすめた。
喫茶、ゆるりへ足を運んでる途中で伊織は尋ねてきた。
松島伊織
松島伊織
色々聞きたい顔をしてるわね
飯島夏樹
飯島夏樹
それはそうでしょう。
松島伊織
松島伊織
でも、すぐには聞かないんだね。
夏樹くんのそういうところは好きよ
飯島夏樹
飯島夏樹
恋人同士なんだから、お互いの遠慮はこの際、多目にみない?
松島伊織
松島伊織
ふふっ、いいわよ。
その代わり、私にチェスで勝てたらね
飯島夏樹
飯島夏樹
教える気があるんですか、
ないんですか
思わず敬語になった。
伊織は本当にチェスが好きみたいだ。
松島伊織
松島伊織
ごめんなさい。冗談よ。
ゆるりに着いてから、ゆっくり話をさせてね。
私が唐突に話したことだから、申し訳ないと思ってるのよ
どうやら、話をしてくれるみたいだ。
僕はほっと胸を撫で下ろした。ゆるりは歩いて五分とかからないだろう。
そして伊織は僕の右手を握った。
僕は伊織の汗ばむ手を強く握り返した。 
どんなことがあっても彼女を離さない。