第16話

episode15
460
2022/03/19 04:46
(なまえ)
あなた
ヒロトくん!
NYにいるんじゃなかったの?!
ヒロト
ヒロト
さっき日本に帰ってきた。
あなたちゃんこそ、どうしたの?
(なまえ)
あなた
マフラー借りたままだったから、、
返しに来たの
ヒロト
ヒロト
わざわざありがとう
コーヒーでも飲んでく?
(なまえ)
あなた
うん、、




アトリエに入ると、絵がほとんど無くなっている。


あるのは下書きされた絵が1つと、あの日2人で書いた絵が窓際に置いてあるだけ。






アトリエで絵を見た瞬間、あの夜の記憶が鮮明に蘇り、心の中のかたまりがまた熱くなった。








(なまえ)
あなた
ヒロトくん雰囲気変わったね!
髪、切った?
ヒロト
ヒロト
ちょっと切りすぎちゃって、、、
変かな?
(なまえ)
あなた
すごくかっこいいよ!!

思わず心の声が出てしまった。
ヒロト
ヒロト
ありがとう
ヒロトくん、耳が真っ赤だ、、、


好きな人がいるか聞いた時も顔を赤くしてたな。


あの時から好きでいてくれたのかな、、、



まだ好きでいてくれてるかな、、、
(なまえ)
あなた
そういえば、あの絵
まだ完成させてなかったね
ヒロト
ヒロト
もう少しで完成するから、いま塗っちゃう?
(なまえ)
あなた
うん
そうしようかな、、、
窓際に置かれた塗りかけの絵をイーゼルに移し、また色を重ねていく。




今日は一歩離れた所から色々教えてくれている。


それが


少し寂しくもある。
ヒロト
ヒロト
こないだよりもっと上手くなったじゃん!
(なまえ)
あなた
ヒロトくんの教え方がうまいからだよ
ヒロト
ヒロト
あなたちゃんがセンスあるんだよ


当たり障りのない会話をしに来たんじゃない。



マフラーを返しに来ただけじゃないし、
絵を描きにきたわけでもない。


溢れる気持ちを止められなくて、私はここへ来た。




この絵が完成したら好きだと言おう。



最後の色を塗りながらそう決めた。
(なまえ)
あなた
あの、、、
ヒロト
ヒロト
あのさ
話しがあるんだけど、、
私が言いかけたのと同時に、ヒロトくんは話し始めた。
ヒロト
ヒロト
あの、、、
もう、ここには来ないで欲しいんだ


えっ……




思わぬ言葉に胸が苦しくなる。




ヒロトくんもまだ好きでいてくれている、そんな期待もしていたのに。











(なまえ)
あなた
急に来たから迷惑だった?
ごめんね
ヒロト
ヒロト
あ、いや、
そうじゃなくて、、
ヒロト
ヒロト
まじで引かないでほしいんだけど、、
ヒロト
ヒロト
会うと抱きしめたくなっちゃうから
ヒロト
ヒロト
俺には友達に戻るなんて無理そうだから、
だからもう会えない
(なまえ)
あなた
ヒロトくん、、、、
(なまえ)
あなた
あのね、今日は
伝えたい事があって来たの。
(なまえ)
あなた
、、、私も好き
ヒロト
ヒロト
、、、ほんとに?
(なまえ)
あなた
うん、
ヒロトくんが好き
(なまえ)
あなた
だから
(なまえ)
あなた
抱きしめてもいいよ
ヒロト
ヒロト
ねぇ、、、
そんな事言って俺を惑わせないでよ




ヒロトくんの腕が私を包み込む



優しく、そして強い






今度は私も抱きしめる







私たちのそばで
完成したばかりの絵が、月光に照らされている










キャンバスに彩る夜、










私たちは












キスをした






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