『うーん、、なんか恥ずかしいなぁ』
侑「歌うとこ初めて見るなぁ、
カラオケとかあんまり来ぉへんイメージやし、、」
治「声可愛ええし…絶対上手いやろ。」
『ぷ…プレッシャーかけないで治くん……』
何歌おうかなぁ……
『うーん…』
選曲に迷ったが
たまに母さんが口ずさんでいて
覚えてしまったあの曲にしよう。
『よし、歌います!』
侑・治「お〜!」パチパチ
〜♪〜♪
侑「あ、この歌知ってるわ…」
治「俺も。聴いた事ある」
『怖いくらいー、覚えてるの〜♪
あなたの匂いや〜、仕草や全てを〜♪』
侑・治「!?」
侑「え……上手すぎんか?」
治「俺ずぅーっと聴いてたいわこの声。」
『ふぅ……、肺活量凄いねこの曲!』
侑「めっちゃ上手いやん!」
『ええっ!?そうかな!?』
治「俺あなたの歌声好きやで。」
『えへへ、照れるなぁ〜』
侑「所で……今の歌って〝失恋ソング〟やんな?
……もしかしてやっぱりまだ牛島くんのこと…」
『へ?』
あ…そう言えばこの曲は確かに失恋ソングだ。
〝あなたの匂いや仕草や全てを〟なんて
未練感凄いしな……
でも、いつも気づけばこの2人が笑わせてくれて、
転校してきた頃の私とは違う__どこか変われた自分が居るような気がする。
だから……私はもう、大丈夫。
でも。
貴方は今……どうしてるかな___
若利_____。
____________________
侑side
『もう大丈夫だよ、))ニコッ』
侑「さよか…すまん、そないな事聞いてしもて。」
ニコッ__と笑うあなたの笑顔に少し安心し
それと同時に
これからは俺が笑わせたるから。
と心の中で考えていた。
でも…その前に____
チラッ、と横にいるサムを見る。
治「…なんやねん。」
侑「いや、なーんも。」
まずはお前に勝たんとな……
サム。
____________________
あなたside
カラオケを終え、お店が並ぶ道なりを歩いている。
『はぁ〜!楽しかったね♪』
治「あなたの歌声惚れてもうたわ。」
侑「おっ、あそこの服屋……」
そう言って横にあるお店を指さす侑くん。
見るとそこは女の子の服が沢山あって
可愛らしいワンピースを来たマネキンが
ガラスケースの中に立っていた。
『(ああいうの…私には似合わないだろうな、)』
侑「あのワンピースなんか特に
あなたに似合いそうや…!ちょ、行こ行こ!」
『わっ…!』
そう言って私の手を引っ張り歩く。
治「ちょお、待ってや〜」
______________
お店に入ると可愛らしい店員さんがいらっしゃいませ〜と言って
その後ハッ…!と私たちの方を見た
店員「まぁ…!可愛らしい彼女さんですね♡♡」
侑「えっへへ、ですよね〜
俺の彼女なんですぅ〜♪」
『えっ…何言っ…))
治「ちゃいます、俺と付き合うてるんです〜」
遅れて入ってきた治くんがそう言うと
店員さんはビックリした顔で
店員「!?彼氏さんが…ふ、2人!?」
と言った。
『あはは…実は2人は双子なんです!
あと…友達です…))苦笑』
店員「そ、、そうでしたか!!すみませんでした…
でもお2人とも凄くかっこいいですね!
それで、何かお探しですか?」
侑「あ、あのワンピースめっちゃ可愛ええなって
思って……あなたに似合いそうやし。」
治「あー…確かに可愛ええ。
あなた、試着させてもろたらええんちゃう?」
『ええ…あんなの私なんかに似合わないよ…』
そう言っている間にいつの間にか店員さんが
同じワンピースを持ってきてくれて、
どうぞ!ぜひご試着ください♪と
試着室まで案内してくれた。
店員「絶対似合うとおもいますっ!!
それでは、何かありましたらお呼びください♪」
パタン…
『春物で可愛いな……//
でも絶対似合わないよ…』
そう言って袖に手を通す。
鏡を見るとワンピースを来た自分が映っている。
似合ってるかな…?
思い切って試着室のドアを開けると
侑くんと治くんが椅子に座って待っていてくれていた
『ど…どうかな…?』
侑「おぉ……!めちゃめちゃ可愛ええやん!!
似合うてるで!!」
治「っ…!//可愛ええなぁ……(早う彼女にしたい…)」
『ええ…ほんと??//』
侑「ほんまやで!よし俺が買うたる。
店員さーん、これ貰いますわ。」
店員「わぁ…!♡やっぱり似合ってますね!♪
はい…!かしこまりました!
そのまま着て行かれますか?」
侑「うーん、ほんじゃあそのままで!」
『ちょっ侑くん、お金は私が…!』
そう言うと彼はええからええから、と財布をとりだしてあっさり購入してしまった。
『どうしよ、私も何か侑くんに…!』
侑「ええんやって、俺は自分に似合う思て
…その…
着せてみたかったんや…//」
『っ……!//ありがとう…//』
大事にするね!と言ってくるりと回って見せた。
侑「ふっふ、
(アカン…ずっと傍に置いときたい…//)」
『あれ………?』
侑「ん?どないしたん?」
『治くんは、、?』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!