第18話

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2020/03/25 08:57
パスッ…シュバッ…


治「…やっぱ上手いな」


申し訳なさそうにいう治くん。


きっとバレーと私が話した過去を重ねたのだろう



『昨日のこと、気にしないで!
あんまり心配しなくて大丈夫だよ!
私はこの通り、元気もりもりだよっ!!』





治「無理がバレバレや。
ってゆかポジションはどこやったん?」



『あー、ウイングスパイカー!』




治「お!俺と一緒や」



そう言うと彼はふっ、と少し嬉しそうに笑った。



『そういえば__侑くんもバレー部なの?』



治「え、知らんかったん__?」


『部活聞いてなかったんだよね…もうしわけない(汗)』




体育委員らしき人がピーッと笛を吹き、


試合するぞーとボールと得点板を用意していた。



どうやら1組対2組、しかも力を平等にするため

男女混合チームを作れだとか。




『どこに入ろう…』



治「あなた、俺のチーム来てや。
あなたとバレーしたい。」



おいでおいで、と手招きする治くん。

友達がまだ全然いない私にとって

声をかけてもらえるのは凄い嬉しいことだ。


もちろん急いで治くんのいるチームへ入る。


?「バレーのルールわかるの?」


『えっ、う、うん!私元々バレーやってたんだ笑』


この人は確か…あ!角名くんだ!


治「おれと同じポジションやったんやで。」



角名「…ふーん。」



なんか眠そうな子だなぁ。


雰囲気で言うとチベットスナギツ…))




後からみよ子とさちが加わりようやく6人組が出来た。



そして対する1組には



女「侑くん!頑張ろうね〜♡」


女「私侑くんのトス打ちた〜い!」



侑「どけや。邪魔だけせんかったらええ。」




『う、うわー、なんかすんごい圧…』



治「俺がおるからやな。ま、頑張ろうな」



『うん!))ニコッ』



そして遂に


))ピーーッ!!


試合が始まった。



まずはこっち側のサーブからスタート。



サーブを打つのは治くんだ。


打ったサーブは見事相手コートの良いコースに

入る。



『ナイッサ!』


が、向こう側の男子が苦しい体制ながらもそれを取り



侑くんがトスを上げ、それをもう1人の男子が打つ。



__侑くん…上手い。



そのプレーとボールさばきは見ただけで


凄いと圧倒されてしまう。




『…!』




ぼーっとしてる場合じゃない!



こっち側のブロックが何とか防ごうと飛ぶ。


が、相手はストレートに打ってきたため



今ボールが真正面に____来る!!




スッ



ポンッ!



取った!!


『…上がった!治くんッ!!』




私がレシーブしたボールはセッターのポジョンにいる治くんの所へ。





治「ナイスやで……!来い!あなた!」



えっ!?ちょま、私が打つの!?


呼ばれたからには仕方ない、


助走をつけて_____



〝手のひらじゃない_指先にもちゃんと意識を向けて、ボールに最大限の力を込めろ。〟




『__ッ!!』



パァンッ!!!




勢い良く打ったボールは相手コートに落ち、


強くバウンドしてギャラリーにまで飛んで行って
しまった。





着地した途端、



シーン、と静まり返った。






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