あなたside
『げ………』
侑「ふっふ、顔色悪いで??あなた。」
今、私たち3人はトランプをしている最中。
そしてババ抜きをやっているのだ。
あの後結局侑くんも泊まることになっちゃって…
布団ももう1枚用意した
ちなみにカードをひく順番は
私→侑くん→治くんの順。
私の手元には侑くんから回ってきたジョーカーが…
治くん引いてくれないかなぁー
次は侑くんが治くんのを引く番。
侑「ん〜、…これや!」
スッと引いたカードはどうやらビンゴだったようで
やりぃ!と喜んでいる
治「…おもんな。」
侑「喧し!!」
続いて治くんが私のを引く。
ああ…ジョーカー引いてくれないかなぁ…
するとじぃい…と私の目を見る治くん。
『えっ、何…?』
治「……これアカンな。じゃあその隣もらうわ。」
ジョーカーの隣を難なく取った彼。
『ええ!?なんでわかったの!』
治「んー?秘密や。」
『う…やばい。シャッフルしとこ』
侑「ほれほれ、
どう足掻いても俺の勝利は目前や!」
『まだわかんないでしょ!?』
__________10分後。
侑「アカン……なんで負けたんや……」
治「ふっ、弱。」
侑「うっさいねん!!
サムがジョーカー持ってるなんて
思わんかったんやぁあ!」
治くん気のせいかもしれないけど…
私の手元からわざとジョーカーを引いてくれたような…
うーん、気のせいかな?
侑「あーあ…負けてしもた。くそっ。」
『まぁまぁ、楽しかったし!』
侑「勝った奴らはな!!」
治「負けたんやし…罰ゲームと行こか。」
『そんなのあるの?』
治「そのほうがおもろいやろ?」
侑「なっ!?罰ゲームぅ!?」
治「負けたんやし、文句言えんよな。
ほな…あなたに決めてもらうんはどう??」
侑「んーあなたにならええか。
(変なこと言わなそうやしな…)」
『ええ?いいの?__じゃあ、今までで、
1番恥ずかしかった話を話す!』
侑「恥ずかしかった話??
うーん。なんやろなぁ__あ。」
途端グイッ__と私を自分の方へ引き寄せ、
耳元で囁く。
侑「……俺から好きな女にキスした事…やな。」
『__!!っ………!?//』
言葉と一緒に吐息がかかり、ゾクゾクッとする。
侑「ふっふ、どうしたん?
なんで顔赤いん??))ニヤニヤ」
『う……気のせい…//』
治「…あなた。こっち来て?」
グイッ_!
『わっ!』
今度は治くんが自分の方へと引き寄せる。
そして__抱きしめられた体制に……
またまた耳元で今度は治くんが囁く。
治「なぁ……ツムばっかずるい、。
俺にもかまってや__?」
____チュ。
右頬に軽くキスを落とされてしまった。
『な……!?//』
侑「アカーーン!!何してんねんサム!!
……あなたこっち来ぃや。」
グイッ!!
『痛っ!?』
無理やり引っ張られ侑くんに抱きしめられる。
侑「サムと近すぎや。
……俺だけ見てたらええ。な?」
そう言って彼はちゅ、と額にキスを落とす。
治「…ツムはキス下手くそやから、
俺の方に来た方がええで。」
侑「はぁ?俺の方が上手いし。もう離さへんもん。」
『っ…………もう……いい加減に……』
この時点で私は既にジワジワ来る眠気と キス連発による〝発熱〟で頭がおかしくなりそうだった。
治「俺や。」
侑「いや!俺や!!」
治「俺!!」
侑「ちゃう!!俺!!」
『俺俺うるさい!!もう寝る!!))パチンッ!!』
↑↑↑
電気を消した。
ベッドに入り目を瞑る。
もう限界だ、、双子はいろいろ強すぎる……
時計は1時とっくに過ぎてたし))泣
ゴソッ___。
へ?
なんか……狭い…………
侑「ふっふ、めっちゃあったかいやん。
あなたの布団。」
気づけば隣に侑くんが。
『ちょっ…!?布団なら敷いてあげたよね!?』
治「…あ。ほんまや。あったかい。」
『治くんまで……』
侑「ええやん_?あったかいし、
ほな3人で寝よや??」
『もう……しょうがないなぁ、、』
そう言って結局、治くんと侑くんに挟まれて寝ることになったのだった……。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。