第81話

番外編 地獄の期末テスト
7,187
2020/05/29 07:22
〜文化祭編前の番外編です。〜
(一学期の期末テスト編)
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あなたside



時は遡り夏休み前の期末テスト。



私の目の前には

頭を真剣に悩ませている双子が。



治「なぁ…ここどうやって解くん?」


『あ、それはここの公式を使って…』


侑「アカーン!!もうダメや……!

あなた〜俺の代わりにテスト受けてや〜」



そう言ってまるで猫のように

私に擦り寄って来る侑。



『あのねぇ…そんなこと出来るわけないでしょ。

大体授業聞いてれば赤点は取らないはずだよ!?』




侑「うっ……俺かて一生懸命…」



治「寝てるやんな。」


侑「うっさいわ!!クソサム!」




『あーもう、騒がないで!』





〜2時間後〜




侑「……やっと最後の範囲まで終わったわ……」



治「ありがとな、あなた。」




『お疲れ様、テスト頑張ろうね!』




これだけやったんだから、2人も赤点を取ることは
無いだろう。





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〜テスト返却〜




『あっ!侑〜!テストどうだった?
特に数学!』




侑「あっ…えっと…その……」




廊下で侑に声をかけると、

何やら白い紙を後ろに隠すようにして立つ。



『(何か隠した…?)』




ヒョイッ、っと素早く奪って目を通すと、



『数学………30点?



………危なッッ!?』




侑「ごめんやてその…せっかく教えてくれたんに
そんくらいしか取れんくて…」




申し訳無さそうに下を向く侑。




『ふふ……何言ってるの!』



侑「えっ?」



『もともと赤点回避が目標だったでしょ?

ちゃんと達成出来たんだから、

___いいじゃん!』))ニコッ





侑「…!あなた〜))泣」




『私も侑の学習能力に合わせた
赤点回避するための勉強の教え方だったから!』



侑「ありがとな!

…ってちょっ待っ…それって

遠巻きに俺ん事バカにしてへんか…?」




『えっ?してないよ?』




侑「そういやサムは?アイツ何点やったん?」




『ええ、私の口から言っていいのかな、』




侑「ええやんか!俺ら兄弟やし!」




…そういう問題なのか、と思いつつ、

『確か60点だったって言ってたよ』

と言うと



侑「なっ……俺の……2倍……やて、、?」




嘘やァァァ!!と言って走ってどこかへ行ってしまった。






『ふふ、
…でも、赤点はひとつも無いみたいで良かった。』





これで思う存分合宿にも行けるね、侑。





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〜テスト明けの打ち上げ(?)〜




宮家にて。



今日は勉強のお礼にと、
夕食をご馳走になることになった。



『すみません、何度もお邪魔しちゃって…』




宮母「ええんよ〜!あなたちゃんが遊びに来てくれておばちゃん嬉しいで!
(↑あわよくば息子のどっちかと付き合うてほしい)」




治「あなた、飲みもん用意したから、
後は皿運ぶの手伝うてくれるか?」



『わかった!…あっちの方だよね?』




台所に行き、用意してあったお皿をテーブルまで運ぶ。





宮母「治ー、ソース切れたから新しいやつ出して〜」



治「おん」




『あれ?侑は?』




そう言えば侑がいない。



宮母「多分自分の部屋で寝てると思うわ(笑)」



『そうなんですか、
…そろそろ起こしてあげた方がいいですよね、』



宮母「悪いなぁ、ほなあなたちゃん
起こして来てくれる?」



『わかりました!』




階段を上がって侑の部屋へ向かう。




トントン_



『侑ー?夕飯の時間だよ〜』




何度も声をかけるが一向に出て来ない。




『…しょうがないなぁ、』




ガチャッ_




部屋へ入るとベッドの上で爆睡中の侑がいた。



近寄って体を揺すりながら声をかける


『起きてー、夕飯食べないの?』



侑「んぅ……あなた…?」



寝ぼけているのか、薄らと目を開けてへにゃっ、と笑う彼。




『そうだよ、早く起きて!』




侑「あなたが俺ん事起こしにくるとか……

おもろい夢やなぁ………」





グィッ___




『っ_わ!?』




突然ベッドの方へ引き寄せられ、



ぎゅうう、と抱き枕のように抱きしめられる。



『ちょっ…//!?離して!?』




侑「ふっふ…ええ夢やなぁ……

せや……好き放題やってええんよな……」





『!?(ほんとに寝てるの…?!)』




侑「んふふ、可愛ええなぁ〜♡」))ちゅっちゅっ。




『なっ…!?////いやっ……助けて!!//

治ぅぅうう!!』





バァンッ!!




治「あなた!?どうしたん…!!って……

ツム……てめ……」



『助けてください……がっしりホールドされてて…』





治「いつまで寝ぼけてんねん!!このポンコツ!!」




バシッ!!




侑「あだっ…!?なっ……えっ…夢や無かったん……?」




我に帰ったのかすまん…!と言って私を離してくれた。



『もう……ご飯だってずっと言ってたんだよ。』




治「アホは置いてさっさと飯食い行こや〜」




侑「ちょぉ待てや、!!」





『ふふ…やっぱり

賑やかだなぁ、。』












____番外編 END____







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