結局、上着だけは濡れても大丈夫なものだったので
そのまま2人に連れられ海の中へ。
真夏とはいえど海水は冷たく
足の先がひんやりとした
侑「あなた」
『_?』
バシャッ!
『うわっ!!』
侑くんが水を手ですくい
私の顔をめがけておりゃ、とかけて来る
『………』
侑「えっ…ちょお、怒ったん……?」
治「…んなアホなことするからやで。」
『………おりゃ!』
バシャッ!!
侑「うおっ!?」
やられたらやり返す、だもんね♪
『へへーんだ、油断したでしょ??
うあっ__、』))グラッ
ガシッ
治「っ_ぶな、ここから急に深くなってるんやから、気をつけなアカンで_。」
足を踏み外し、倒れそうになった私を
片腕で受け止めてくれた治くん。
『危なかった……ありがとう!』
治「おん_/」
侑「…なぁ、あなた。俺ずーっと思てたんやけど…」
『…?なに?』
侑「あなたってめっちゃ……胸でk))」
治「あ、あそこ焼きそば売ってるやん!
あなた、一緒買いに行こ??」
『えっ、あ、うん!
…侑くん何か言いかけなかった?』
侑「なんでもあらへんッッ!!
ほな、3人で行こか」
海から上がり、焼きそばが売っている屋台の方へ
3人で一緒に向かう。
並んで待っていると
数人の女の子達が駆け寄って来た
女の子「宮先輩〜♡♡こんな所で会えるなんて!」
女の子「あの…暇だったら私達と一緒に///」
どうやらこの女の子達は稲荷崎の1年生らしい。
治「(めんどくさ…)
すまん、俺ら今日あなたと一緒にここに来たんや。」
侑「…見たらわかるやろドアホが。」))ボソッ
『ちょ、侑くんそんな言い方……』
女の子「ああっ!!天宮先輩……!
間近で見ると本当可愛いです……♡」
女の子「2人と一緒にいるってことは……
やっぱり…〝噂〟は本当なんですね、、!」
『え?噂??なんの事?』
女の子「天宮あなた先輩が……
宮兄弟のどっちかと付き合ってるっていう噂です!」
女の子「まぁ…私達は天宮さんみたいな絶世の美人
先輩なら応援しちゃいますけどっ、、///」
女の子「ね〜♡」
な……なにを言ってるんだこの子達は…
私が…治くんか侑くんと、、付き合ってる__!?
そんな噂あるんだ……2人に申し訳無いなぁ…
侑「俺と付き合うてるんやで。」
治「は?俺やし。」
女の子達「やっぱり…!?♡♡」
『!?いやいや…
侑くんと治くんは特別仲が良い友達で…!))汗』
女の子「えー、、そうなんですか??」
女の子「本当に友達関係なんだ……。
いいなぁ、天宮先輩……
宮先輩とこんなに仲が良いなんて!」
『ふふ、
2人とも凄く優しいんだよ!』))ニコッ
侑「おい、もうええやろ。わかったならどっか行き。
…行くであなた。」
グイッ___
『あ、うん、!じゃあ_ごめんね、』
女の子達「すみませんでしたっ、、!」
女の子達と話をしている間に
治くんが焼きそばを買ってくれていたみたいだ
治「めっちゃ美味そ……
あなた、あーん…」
『え、自分で食べれるよ//』
侑「俺の焼きそばの方が美味いで、
あなた、口開けてや」
『え、同じ味じゃないの??』
治「なんやツム、邪魔せんといてや」
侑「俺の前であなたとイチャれる思うたら
大間違いやで。」
『落ち着いて2人とも……』
結局どちらからももらい、
____数分後全員食べ終わった。
治「ツム、パック捨てて来てや」
侑「はぁ?…ジャンケンな。」
そう言ってじゃんけんをし始める双子。
侑「くっそ、ほな行ってくるわ」
治「…よわ。」
侑「うっさいわ!!」
侑くんが屋台の方へ行き、
治くんと2人で海を眺める。
治「なぁ…ずっと言おう思てたんやけど…」
『ん…?』
治「もう〝君付け〟やめて、
〝治〟って呼んでや__?/」
少し照れくさそうにそう言う彼。
『…じゃあ、お、おさむ…?//』
あぁああなんだろうこの恥ずかしい感じ!!
侑くんと家の食事会に行った時もそうだったけど…
名前を呼び捨てするのってなんか、凄く恥ずかしい。
治「ふ…可愛ええ…
もう1回呼んで?」
『おさむ…/』
治「良う聞こえんかった、
もういっk))」バシッ
侑「何してんねんコラ……」
『あっ!侑くん、パックありがとう。』
侑「おん、……それより、
サムのことだけ呼び捨てするんずるいわ。
俺のこともこれから〝侑〟って呼ぶんやで?」
治「あなたが嫌がってるで。」
『嫌がっては無いけど…//恥ずかしいな、』
侑「ほな次、君付けたら____
ちゅーすんで…?」))コソッ
『っ〜!//わ、わかったから!!/』
耳元でささやくのだけはやめてほしい……))涙
心臓に悪いから……。//
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。