第65話

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2020/04/27 03:32


『ほら!早く終わらせようよ。』



私の膝を枕にして寝ている宮兄弟の両頬を両手で
つつく。



侑「じゃあ……数学の課題終わらせたら
なんかご褒美ちょーだいや。」




治「_!ええなぁ、それ。」




『ご褒美かぁ…うーん、、』



それで2人が頑張ってくれるなら…と思い、


いいよ!わかった!と言うと

ウェーイ!と言って机に向かい始めた。




『(え…さっきと全然違う…)』





真剣な表情で課題に取り組む2人。





その後_2時間かけて
数学の課題を全ておわらせたのだった。



____________________

『やれば出来るじゃん!!
よく頑張ったね2人とも。』))ニコッ




侑「あぁー、肩こったわ。


…ほな、約束の〝ご褒美〟といこか__?」))ニヤッ




『__!?』




ドサッ



私をすぐ側にあったソファーに押し倒し、


Sっ気な笑みを浮かべる侑くん。



『っ…な、何…?/』




侑「ふっふ、ちゅーしてや?あなた。」




なッ……何を言い出すかと思えば……




『なんでそうなるの!?』




侑「ご褒美くれる言うたやん。」





治「何自分だけ貰おうとしてんねん

俺かてあなたにご褒美もらうんや。



せやから…先に俺にキスして…?な、あなた。」




侑「アカン、俺が先や」



治「俺や。」




『もう……!他のことにしてください!!』






そう言って全力で侑くんを押しやり、離れる。



侑「んー…あ。せや!海行こ!暑いし。」



治「…なんで急に海やねん…
まぁ暑いんは暑いけど、、」



『__!海行きたい…!』




でもそれのどこがご褒美になるんだろう??



と思ったのもつかの間、



爆弾発言をしだす彼。



侑「……やから、海と言えば……??」



治「海……あ、、水着や……!」



『へ……?ナンデソウナルノ?』




まさか____





侑「あなたの水着姿見たいわぁ…

キスだめや言うたし…これならええやろ〜?」




治「っ_//めっちゃ見たい……」




やっぱりそう来たかッ…





『う………(でも…確かに約束しちゃったもんなぁ…))汗』



グイッ___




突然侑くんから顎に手を添えられ、

顔を近づけられる。



侑「ふっふ、なぁ……どうする……?



今俺に自分からちゅっちゅするか__それとも…」





『っ__///わ、わかったよ!
海行こ……、着るから…』




侑「よっしゃ、決まりやな。
(ほんまは俺からキスしても良かったんやけど…)」




治「そもそもあなたは水着持ってるん?」


『あ、この間宮城にいる母さんから
送って貰ったのがあるんだ。


…でもどんなのかまだ見てなくて……』




夏休みの始め頃に
「あなたに似合うと思ったの♡」との手紙が添えられて送られて来たのだ。




侑「ほんならそれ着てきたらええやんな?


あ、サム……俺水着どこやったっけ……」



治「自分部屋の片付けしてる時見つけて
ふざけて履いてたやん。…俺は知らんで。」




侑「ちょお、探してくるから、
今から出たら昼ぐらいには海水浴場着くやろ?」



『そうだね、じゃあ10分後、家の外で待ち合わせしよっか。』




治「おん!じゃあ、また後でな」





そう言って2人と別れ、自分の家へ戻った。





__________________
家にて。




母さんから送ってもらった水着を着るために


箱を開けている最中。




多分この水着は海外のブランド物だろう。



箱に見覚えのあるロゴが描かれている。




『あっ、開いた!__って、え。』


入っていたのは

白の可愛らしく、大人っぽいフリルのついた水着。



こんなの私…似合わないって母さん…))泣





でもこれしかないし、、着るしか無いよね…




思い切って水着を着てみると


サイズは問題無かったが、やっぱり少し恥ずかしい。



時間もあまり無かったから

上から濡れても大丈夫な上着を着て、
短パンを履き、その他着替えなどを用意してミュールで外に出た。



『ごめんね、お待たせ!』



侑「ほな、行こか!」



治「海食いもんあるかな、」



____________________
〜海へ到着〜




侑「うわ…人ぎょーさんおるなぁ…」



治「ここ県内でも人気やからな。」



『(あっ…日焼け止め忘れてた…
塗らなきゃ。)』



そう思いバックから日焼け止めを取り出し
パカッ、とキャップを開ける。



侑「ん?なんや、日焼け止めかいな。」



治「俺が塗ったるで?」



『自分で出来るから…大丈夫だよ笑
2人も使う??』




侑「…せやな、貰うわ。」



治「ほーん、焼けるん気にしてるんか?」



侑「うっさいわ!!」



『はいはい、どうぞ〜』



そう言って侑くんと治くんにも日焼け止めを貸し、

全員が塗り終わった所でついに海へ___




治・侑「ウェーイ!」




バシャァンッ!!



海パン姿になった2人が一気に海へ飛び込んだ。




侑「なにしてんねん!早う服脱いで
こっち来ぃや??」



『う…わ、わかってる、、けど、、!』




治「恥ずかしいん?
…俺が脱がしたろか?」



いつの間にか背後にいた治くんにそう言われ


大丈夫ですッ!!と慌てて脱ぎ始める。




『う……ど、、どうかな……

へん……?』



侑・治「……」



ポカーン…と私を凝視したまま何も言わない2人。




『やっぱり変だよね…

……っ恥ずかしい…//』



パサッ



突然___治くんがさっき脱いだ上着を
もう一度私にかけた。




治「っ……//……こんな可愛ええの……
他の奴に見せたらアカン……//」




『えっ……?』




侑「っ…/すまん…見たい言うたん俺らやけど……




やっぱ__他の奴らに見せんといて……?」





『ちょ、2人とも……/』




私を隠すように傍に近づき




周りをキョロキョロと見回しはじめる双子。




可愛い……って言ってくれたのは凄く嬉しいんだけど…






とりあえず……





『近すぎません……?』

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