第48話

46 彼の告白_?
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2020/04/03 16:40
気づけば家の前に着いていた。



天宮父「……2人はここで。」


付き人「かしこまりました。」



父さんは明日から東京で医師会の集まりがあるから、とそれだけ言ってまた車に乗り行ってしまった。



侑「すまん、俺ついカッとなってしもて……」




『ううん…私が言えないこと言ってくれて
本当にありがとう。』



目の前の彼に今はただ感謝と

さっきの言葉を聞いた瞬間から


何故か胸がトクッとなっていた。


自分のためにあんなに必死になってくれて、

ずっと反発すら出来なかった相手__父にあんなに言える人は初めてだ。




『あっ…私からのお礼まだだったね…


何がい___んっ____!』




突然、唇に感じる感触。



それが侑くんの唇によるものだということに


すぐに気づいた。




〝キス〟されてる__?




侑「んっ__よし、お礼はもろた。」




『っ……//い、いいの?私なんかにこんな……』






侑「はぁ?俺の初キスやったんやけど…?
それに…







__本気で惚れた女にしかキスせんつもりや。」






ほなな、と言って彼は自分の家へ帰って行った。





呆然と立ち尽くす私。





『惚れた女にしか__って……それって…//』




カァァ_と自分の顔に熱がこもっていくのがわかった。




____________________

侑side



自分の家に入り、玄関を閉める。


そしてすぐに床に倒れ込んだ。



侑「っ……言ってもーた、、

ってかキスまでしてもうたし…

嫌われたらどないしよ…」




宮母「あら、あんた帰ってたん?ってなんやその格好!いや〜!!イケメンやんかぁ!」



侑「オカン!?って見んなや!!」



いきなりオカンに顔を覗き込まれ


恥ずかしくなってそのまま自分の部屋へ駆け込んだ。





侑「はぁ…はぁ…」



告ったようなもんやんか…あんなセリフ。




でも言うてしもたもんはしゃんなしや。




気づいたら__本気であいつのこと好きになってもーてたんや。



これからもっと本気でいくで_?





覚悟しとき…あなた。


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あなたside



お風呂場にて。


シャワーを浴び、湯船につかりながら


今日の出来事を思い出す。



『っ…//』


でもやっぱり1番思い出すのは__キスのこと。




気づいた時には侑くんの顔がすぐ側にあって…


触れるだけのキス…だった。




間近で見る侑くんの顔が_すごくかっこよく見えた。




『いやいや!

まさか…いつもみたいにからかわれたんだよ!!』




きっと_そうだよね、、



そしてお風呂から上がり髪を乾かしていると


着信音がした。




見てみると治くんからだ。



あ、そっか…明日帰ってくるんだ!



『もしもし?治くん?』



治「久しぶりやな、あなた。」



「なんや〜治、彼女なん??」



治「ちゃうわ!あ、ごめんな、
バレー部の奴らうるさいねん。」




『ふふ、賑やかそうだね!』




治「今日な、俺ら全勝したんやで。」



『本当!?凄い…、お疲れ様!』




全勝かぁ…やっぱ稲荷崎すごい…



治「せやろ〜ツムなんかおらんくても
楽勝やったわ。あ…明日夕方くらいには
あなたん家行くから。待っとって。」




『うん!あ…合宿後に私の家って、体キツくない…?』


治「全然平気や。むしろはよ行きたい。」




『ふふ、そう?じゃあ今日はゆっくり休んでね!』




「治〜やっぱ彼女なんやろ??」



治「あーうっさいわ!…ごめんな、(笑)
ほなまた明日!」



『うん!おやすみ。』



ピッ。





今日はもう寝ちゃおう。

そしてすぐに眠ってしまった。

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