第77話

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2020/05/17 04:34
『暑いなぁ…』



昼休み、いつもの3人で弁当を食べる。


さち「なー、しかも
体育祭終わった思たら来週は文化祭やで。」



みよ子「アホ!いっちゃん忙しいんはウチや!
他クラスの企画まとめもせなアカンのやで…」



みよ子は生徒会だから忙しそうだ…))汗




『うちのクラスって何するのかな?』


さち「うーん、
もうそろそろ決めなアカンから
授業使って話し合いするんとちゃう?」




みよ子「あ、今年もアレやるみたいやで。」


コーヒー牛乳を飲みながら気だるそうに言うみよ子。



『…アレ?』



さち「あーアレな。



〝稲荷崎高校ミスコン〟」




えっ……この学校文化祭でミスコンやるんだ…



白鳥沢にはなかったな。




みよ子「各クラスから1人代表して
女子を出すんや。


そんで、1位とったらその子のクラスには
全員にハーゲンダッツや!」




『そうなんだ!文化祭って感じだね』



さち「まぁな〜、でも、優勝した子は忙しいと思うで。」



『?』



みよ子「優勝した子はな、高校のパンフレットの表紙撮影とか、ホームページ用の写真撮影せなアカンねん。」



『うわぁ……大忙し……』




さち「去年……覚えてるか。」



突然さちがズーン…と暗い顔になる。



それに合わせてみよ子が爆笑し始めた


みよ子「ブハハッ…!覚えてる覚えてる!!

あなた、あんな、去年ミスコン出たんさちやで!」




『そうなの?!凄いじゃんさち!』



そう言うとさちは
笑うなや!とみよ子をバシッと叩いて


去年のミスコンのあれこれを話し始めた




さち「正直1年の時のクラス…ズバ抜けて可愛ええ子おらんかったやんか…?」


みよ子「………否定は出来んな。」



さち「そんでな…中々代表が出らんくて、
結局ジャンケンになってん。」



『あ…その流れはもしかして…』



さち「せやで、うち負けてしもたんや……。」



みよ子「本番はほんまに笑ったわ。
自己紹介してターンして戻って行く時の
さちの顔…笑」



あの顔はもう死んどったわ〜とパックをたたみながら笑った。




さち「ま!今年はあなたがおるしな〜♡」




『え?私!?』


みよ子「せやな!しかも
このレベルの顔面偏差値なら優勝間違いなしや。」



『いやいやいや!無理無理無理!!
私ほんと全然そんな……』



さち「あ、なぁ宮ー、今年うちのクラスから
ミスコン出す女子誰がええと思う??」


食堂でご飯を食べ終わって帰って来た治に話しかける。



治「え、あなた一択やろ。」




『ちょっ、…………なんでよ!?』




まさかの即答__!?



いやほんとに無理だよ……お願いだからぁあ!




ガララッ_。



侑「あなたー、会いに来たで。」


治「こんでええわ。あなたも呼んでへん。」




『あっ、、侑!!』



侑「?どうしたん?そんなびっくりして。」



『あ…ええと、』


昨日の朝から一通もLINEが来ないから…




どうしたのかと思っていた所だった。




侑「ん?…よしよし。」



ポンポン。




『なっ_//!子供みたいに!!』




侑「子供やんか!特に身長とかな!!」



『なんやて…!?』



さち「まぁまぁ落ち着きや。
…所で宮、

あ、侑の方な。

そっちのクラスミスコン誰が出るん?」



侑「ミスコン?あー、
どうでもええから知らんなぁ。」



治「ツムに聞いてもこんなもんやで。」



するとみよ子は私の腕を組んで



みよ子「今年はなんと!!うちのクラスからは
天宮あなたが出まーす!!」




と言い放った。



『みよ子…!!私まだいいって言ってn))




侑「はァー!!?!?

あなたが出るんやったらどこのクラスも勝ち目ないやんけ!!ドアホ!!」




治「どんまいやな。
あなたが一緒のクラスでほんま良かったわー」



勝ち確〜とおにぎりを取りだし頬張る治。




『あのー、、ちゃんと聞いて皆、、
ほんとに私出れるような女じゃ…』




治「いや、あなたは可愛ええ。」


『えっ…………』


侑「……ええか、よく聞け。
あなたは可愛ええって言うかもう美人っていうか
性格もええし笑顔とかやばいしそれに比べたら他の女なんか虫けらやしこないだなんてあなたが…」


ガタタッ!
↑治がおにぎりを片手に椅子から立ち上がった音


治「いや!!待てや!
可愛ええとか美人っていう言葉じゃ足らん。
もう女神や。神の領域や。天使より天使や!」



『そ…そんなに言われると
照れる通り越して恥ずかしいんですけど………』




さち「宮ツインズに好かれるあなたも大変やな。
な、みよ子。」


みよ子「せやな、さち。」



___________________

先生「と……いうとこで今年のミスコンは
天宮でええんやな?」




『うぐっ………が、頑張らせていただきます……』




結局、数々の説得と押しを受けて

出ることになったのだった…




治「応援してるで、あなた。」



『うう……ありがとう……』



凄く嫌だけど。





やるしかない…))涙




_________________
侑side



部活前。



部室で1人練習着に着替えていると


角名が遅れて入ってきた。



侑「おー角名。」


角名「あ、侑、
俺言おうと思ってた事があったんだった。」



制服のネクタイをゆるめ、着替えながらそう言う



侑「なんやねん。」



角名「……天宮さん、多分……




侑の事気にし始めてると思う。」







は………?





あなたが







俺ん事……?






侑「………ほんま??」




角名「うん、今日の昼休み天宮さんのとこ行って話してたでしょ?

侑が天宮さんに声かけたときのあの表情かお
侑に対して何か考えてたんじゃないかな。」




侑「さすがMBやな…表情観察しとったんや。」



角名「いやそこ関係ないから…笑」




侑「そんなん調子乗ってまうやん。
俺今日の部活めちゃめちゃうるさいと思うで!?」



角名「…あ。言わなきゃ良かった。」



侑「俺どないしたらええと思う?」



あなたがもし俺ん事少しでも意識してくれとるんやったら、



そっから俺どないしたらええねん。




角名「うーん……押してだめなら……


〝引いてみる作戦〟…なんてどう?」







侑「……ありがちやな。」





角名「侑はいつも天宮さん以外の女子に
してるでしょ。」




侑「うるさいねんもん。邪魔やし。」



角名「もし、いつも優しくされてる天宮さんが
それをされたら……


何かと意識しそうだと思うんだけど。」





じゃあ俺は先に行ってるから、と行って

角名は体育館へ出て行ってしまった。




侑「せやな……ええかも。」



あなたに優しくするんはサムも同じ…





せやったらサムと違うことした方が


逆にええかもな。




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