あなたside 学校帰り
はぁ… 今日も 木兎さん 勧誘してきたな…… でも… バレーボール持ってこられるより マシ… だよね… 正直… 面倒臭い…もう ほっておいて欲しい…もう… 僕は… 『 コートに立たない 』んだから… それより そろそろ 『 あの時期 』かな…
ガチャッ
今日も独りぽつりと呟く…
… 今日は 父さんが 家にいた… 珍しいな… やっぱり…『 あれの時期 』だからかな…
父さんからのおかえりなんて嬉しくない… だから僕は適当に返して 部屋に戻ろうとしたら…
母さんがいた… もう 何が言いたいのかも分かる
母さんが謝ってきた… なんで ? 悪いのは 母さんじゃないのに…… はぁ… なんで 僕はこんな 冷たい言い方しかできないんだろう… 僕って… 本当に親不孝者でごめんね…母さん…
母さん… また 無理してるでしょう… ? 僕に頼ってよ… そんなに 僕は 頼りない… ? … でも どっちかと言うと… 僕が 頼ってる方か… ごめんね…
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ザシュッザシュッ ポタッポタッ
今日もまた 僕は 自分の腕を切る…
僕の腕からは 赤くて綺麗な血が垂れてる… そのまま… 死にたいな…
ガチャッ
母さんが来た…
母さんが泣きながら 僕に抱きついてくる… でも… ごめん… 母さん… 辞められないんだよ… あの時の感覚が蘇ってきて… 死にたくなるんだ… ごめん
母さん… こんな息子でごめん…
僕は… 血だらけの腕で 母さんを抱きしめた…
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そして 僕は 次の日、誰にも 言わずに
『 引っ越した 』
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その後 僕は… 『 宮城県 』に引っ越した
Contiued to next time ☆。.:*・゜⇄
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。