無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第3話

彼女の爆弾
「  もしもし…  」


と、楽屋を出て行った壱馬さん。


羨ましい…


あなたさんとはほんの少しだけ会ったことがあるだけで


特に接点はない。


僕が恋に落ちた時はある撮影がきっかけだった。
ある撮影で、僕は熱を出した。
気合いでなんとか行ける、そう思って取り掛かった撮影は


やはり、熱には勝てず…
無理したらあかんで。まこっちゃん。
長谷川慎
はい…、ほんとにすみませんでした。
いつも優しい陣さんがそう注意してくれた。
僕、一人だけ楽屋に戻って荷物を持ち帰る支度をしていた時。
あまりのえらさで、ふらついた。
慌てて、机に掴まりなんとか倒れることは回避した。
そんな時、たまたま楽屋に入ってきたのがあなたさん。


小柄でおしとやかな雰囲気。


肩の上までのボブでメッシュブラウンの色が良く似合っている。
あなた

あれ…、皆さんはどちらへ?

長谷川慎
あ ~ 、今撮影してますよ…
あなた

え!そうなんですか!!

突然、大きな声で叫ぶから頭に直通。


頭痛がもっと酷くなった気がする。
長谷川慎
じゃ…
あなた

ちょっと、待ってください。
長谷川さんはなんでここに?

長谷川慎
え?
あなた

撮影…じゃないんですか?

確かに言われてみればそうだ。


撮影してるって言うのに自分だけ帰ろうとするなんて


到底ありえないから。
長谷川慎
熱出しちゃって…
あなた

え!大丈夫ですか?

長谷川慎
はい、大丈夫で…
そこからの記憶は無かった。
.
気づけば静かな部屋にいて
起き上がると横にあなたさんが座っていた。
あなた

あ!大丈夫ですか?

長谷川慎
なんで…僕…
あなた

相当体調優れてなかったみたいですね…

寝ててください!と布団を掛け直してくれた。


こんな看病してもらうのは親ぶり。
長谷川慎
あぁ、どうも…?
初めはすごく世話をしてくれるボブの人。


そんな印象でまさかのちのち僕の好きな人になるとは


誰も思っていなかった。
寝ようと思っても、さすがに寝れない。
だから、思い切って話しかけた。
長谷川慎
名前…なんですか…
あなた

あ、小森 あなたです。

長谷川慎
あなたさん…
あなた

はい!

長谷川慎
いくつですか?
あなた

今年、21歳です!

21なら、僕の一個上か…


翔平さんと同い年。
長谷川慎
へぇ…
あなた

長谷川さんはお幾つなんですか?

長谷川慎
僕は今年20です。
あなた

お若いですね。

そう微笑む彼女の笑顔に不意にドキッとした。
長谷川慎
…まぁ、笑
上手く言えない自分が情けない。


もっと何か話しを…!
長谷川慎
あなたさんはどこの事務の人なんですか?
あなた

GENERATIONSさんのヘアメイク担当です。

長谷川慎
そうなんですか!?
思わずびっくり。
GENERATIONSさんのヘアメイク担当の


新入社員で可愛い人がいた!とグループで話題だった。
あなた

はい…!笑

長谷川慎
そうですか…
あなた

あの、長谷川さんじゃなくて下の名前で呼んでいいですか?

長谷川慎
え?
あなた

私の方が年上ですし、
苗字で呼ぶのは距離があるというか…!

長谷川慎
大丈夫ですよ。
あなた

慎くん。

やばい。


こんなに胸が苦しいのは初めて…


好きになった。


あなたさんのこと。
長谷川慎
不意にやめてくださいよ。
あなた

なんでですか ~ !

長谷川慎
…びっくりする…。
あなた

ふふっ、

先輩だと思えないなぁ…
そんな見た目のあなたさん。
川村壱馬
慎 ~ 、大丈…
壱馬さんが来てくれて
長谷川慎
すみません、ほんと…
川村壱馬
あなた、なんでおるの?
あなた

壱馬 ~ 、今看病してたの!

川村壱馬
あなたが看病!?
あなた

うるさいなぁ。

え…


もしかして…


あなたさんって
川村壱馬
まだ誰にも言ってなかったけど
あなたさ俺の彼女なの。
うわ…


やってしまった…


最悪。
言葉も出ず、戸惑ってると
あなた

じゃ、壱馬にバトンタッチね。
早く治してね、慎くん。

これ、と渡された野菜ジュース。


ちょっと、駄目じゃないすか…?


あなたさん、


ほかの男を、くん付で呼ぶの。


誰もが期待しちゃうよ…
川村壱馬
ん?慎?
顔赤いけどまだ熱あるん?
長谷川慎
いや、もうだいぶ引いてきました…
赤い原因は彼女が落としてった爆弾のせい。


手に持つ野菜ジュースを眺めて自分の名前を呼ばれた時を


何度も、リピートすればそりゃ、体温もあがるよ…

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

お れ お
お れ お
おれお、頑張ってきます。
恋愛の作品もっと見る
公式作品もっと見る