と、上から目線で一人話すはや兄。
言いかけた時、私の顔を見てやめた。
なに!!
めちゃくちゃ気になるし!
私には分からない何かを皆さんは知ってる。
玲於くんの隣に座って聞いた。
楽屋で皆さんが過ごしている時
ジージャンを渡しに行くのを忘れていた。
紙袋を手に取って楽屋を後にした。
無意識に髪の毛を整えたり鏡を見たり…
え?
なんでこんなことしてるの?
普通に変じゃないか確かめるため…で…
" 三階です。 "
エレベーターのアナウンスとともに開いたドア。
楽屋に向かう。
4階とは違って若い人が多い。
もちろん4階の人も多いんだけど平均的に…ね、
と、すぐ着いた楽屋。
目の前に来た瞬間、私の心はドクンと跳ねた。
振り向くと翔平さん、壱馬、慎くんが並んで立っていた。
手に持っていた紙袋を渡す。
じゃ、と抜けてこようと思ったが
ちょっとだけ、壱馬の顔が曇る。
何故か、慎くんと話せてちょっと嬉しかった。
GENERATIONSさんの楽屋に戻る途中、少し頬が緩む。
楽屋に入ると真っ先に
なんか、今日、慎くん関係の話しか聞いてない。
何があるの…?
一人楽屋で悩んでいたら
1件の通知。
壱馬 「 今日飲みに行かへん? 」
壱馬からのお誘い。
最近、ずっと行ってなかったから嬉しい。
「 行く! 」
壱馬 「 じゃ、帰り入口で待ってる。 」
「 了解です 」
久しぶりだから楽しみだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!