無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第19話

大事にして
慎side
長谷川慎
おはようございま ~ す…
今日は撮影がある。


午前中からの撮影だから8時に楽屋に入った。
今日はみんな遅めなのか、楽屋には僕しかいなかった。
長谷川慎
何だ、いない …
いつもあんなに賑やかな楽屋がこれだけ静まるとちょっと変な居心地。
いつもみたいに椅子に座って好きなサイトでも


見ようかと思うが、そんな気にならなかった。
僕…振られたんだ…


頭に何度も何度も蘇ってきてサイトどころじゃない。
長谷川慎
はぁ…
頭を抱える。
浦川翔平
あなたちゃんと何かあったのかね?
長谷川慎
わっ!
振り向くと翔平さんがドアの横で立っていた。
長谷川慎
いつの間に…
浦川翔平
今来た!
長谷川慎
おはようございます…
浦川翔平
おはよっ!
朝から相変わらずな元気さで…
浦川翔平
んで?
どすんと僕の前の椅子に座ると前のめりで僕に聞いてくる。
長谷川慎
んでってなんですか。
浦川翔平
何かあったの?
長谷川慎
…振られましたよ。ちゃんと。
浦川翔平
振られた!?
長谷川慎
声。
浦川翔平
ごめんごめん、
口を隠すように手で覆う。
長谷川慎
やっぱあなたさんには壱馬さんなんですよ。
分かりきっていたことを…


でも、壱馬さん葵さんのこと思い出していた。
ん ~ 、と椅子をくるくるして悩み出している翔平さん。
長谷川慎
翔平さん、壱馬さん
葵さんのこと思い出してました。
浦川翔平
まじ?
長谷川慎
はい、寝言でそう呟いたそうですよ。
浦川翔平
だからか…
長谷川慎
多分…
はぁ、より一層無理な気がしてきた。


もう、無理なんだけどちょっとは期待していた。
壱馬さんの元カノ、葵さん。


葵さんとは壱馬さんの高校の同級生らしく、


一時期、LDHのスタッフだった。
順調に進んでいった中、葵さんが浮気をしていた。
僕と壱馬さんと翔平さんで事務所をウロウロしていた時。


葵さんの後ろ姿ともう一人男性の姿。
この時、壱馬さんは気づいていたと思うが


その時は気づいていないふりをしていた。
それから二人は別れた。


壱馬さんの意思で別れた訳じゃなく


もちろん、未練はあるだろう。
でも、なんであなたさんより葵さんなんだろうか。


僕にはちょっと理解出来ない。
続々と楽屋入りするメンバー。
おはよう ~ 。
長谷川慎
おはようございます!
まこっちゃん、くますごいで?
長谷川慎
え!
鏡みてき?
鏡を見ると明らかにめのしたにあるくま。
さつきちゃん行きやな。
長谷川慎
最悪、
森本 さつき
何が最悪なんですか!!!
長谷川慎
わ!さつきちゃん!
クックックッ…
浦川翔平
まこ、どんまい。
長谷川慎
ちょっ…
森本 さつき
聞いてますか!慎さん!
長谷川慎
はいっ!聞いてます!
森本 さつき
くまなんか作って何してたんですか!
長谷川慎
ちょっと…色々ありまして…
森本 さつき
わかりました、早く座ってください。
長谷川慎
はい…
恐る恐る座るとさつきちゃんは鏡越して
森本 さつき
どうです?
長谷川慎
な、何が…
森本 さつき
私の演技は!
長谷川慎
演技?
森本 さつき
怒ってみました。
長谷川慎
本気じゃないの?
森本 さつき
はい、当たり前じゃないですか。
長谷川慎
ほっ…よかった…
森本 さつき
でもあれが本音なら今頃くま以上に
治さなきゃいけないところ多数ありますね。
考えるだけでゾワっとした。
怖いんだよなぁ、意外と。
長谷川慎
女の子はそんなこと言っちゃダメだよ。
森本 さつき
…慎さんが悪いんです!
長谷川慎
謝るから ~ 
森本 さつき
その代わりに、私と付き合って貰えませんか?
長谷川慎
…え?
付き合うって…?なに?


買い物に付き合う?


それとも、恋人の…
浦川翔平
さつきちゃん、積極的。
RIKU
俺らのだぞ!慎!
森本 さつき
違いますよ ~ !買い物です。
RIKU
なんだ、よかった。
長谷川慎
買い物?
森本 さつき
着いてきて欲しいんです!
いわゆるデートです!
あんまりにも嬉しそうに


僕に話すから面白くてつい笑ってしまった。
森本 さつき
何がおかしいんですか ~ 。
長谷川慎
いやっ、なんでも。
森本 さつき
もう、慎さんったら。
はいできました、と終わった頃には壱馬さんも楽屋にいる。
川村壱馬
お、慎おはよ。
長谷川慎
おはようございます。
川村壱馬
昨日、俺、どうやって帰った?
長谷川慎
え?知りません!
川村壱馬
ん ~ 、酔ってて思い出せん!
浦川翔平
あ、それな俺とあなたちゃんで送っていきましたよ。
川村壱馬
え、まじ?
ほんとごめんな、
浦川翔平
大丈夫っす ~ 。
川村壱馬
あなたなんか言ってた?
浦川翔平
ん?別に特に。
川村壱馬
ふ ~ ん…
あなたさんとの会話はあれから途切れていた。
会話したいと思いつつ、トークを開くが勇気が出ない。


青い点滅が消えたり付いたりしてるだけ。
長谷川慎
はぁ…
携帯を手に持って崩したくなくて机に頭を伏せた。
川村壱馬
慎、どうした?
長谷川慎
え!あ、壱馬さん…
携帯を見られるのが怖くて思わず引っ込めた。
川村壱馬
悩み?
長谷川慎
ん ~ 、まぁ…はい。笑
川村壱馬
好きな子でも出来たかぁ。
まるで高校の頃を思い出させるような質問。


懐かしく思えた。
長谷川慎
叶いませんけど。
川村壱馬
おぃ…まじか。
本当とは思ってもいなかったらしく驚いている。


まさか、あなたさんだってことは当然考えてないだろう。
長谷川慎
はぁ…
川村壱馬
LINE出来ずに困ってんの。
長谷川慎
はい…もう振られましたけどね。
川村壱馬
え!急展開。慎そんな積極的だっけ!
長谷川慎
失礼なあ。
川村壱馬
ふふ、わりわり。
壱馬さん、今貴方の彼女は悲しんでますよ。


きっと。


大好きな人に自分じゃない人が出てきちゃ悲しいです。


好きな人が辛いことは僕だって辛い。
すると壱馬さんの携帯に着信。
画面に表示された名前。
長谷川慎
…葵…さん
川村壱馬
まぁ…
と言って出て行きそうになった時。
長谷川慎
壱馬さんはあなたさんが好きなんですよね…
川村壱馬
え?
長谷川慎
そうなら元カノさんと連絡とか
取り合っちゃあなたさん悲しみますよ。
川村壱馬
これは
長谷川慎
大事にしてあげてくださいよ。
川村壱馬
ん…ごめんな、慎。
ずっと鳴り響いていた着信音は壱馬さんの手によって切れ、
川村壱馬
もしもし…
会話へと入って行った。
思わず言ってしまった…


あ ~ 、バレたかな…
今日…ついてないな。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

お れ お
お れ お
おれお、頑張ってきます。
恋愛の作品もっと見る
公式作品もっと見る