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第65話

夏祭り
今日は縁日のまつり。


毎年恒例の花火大会もある。
今、慎くんを待ってるんだけど…


なかなか来なくて、
周りを見渡してみるけどやっぱ、慎くんらしき人はいない。


背の高いイケメンなんかすぐ見つけることできるよ。
あなた

も ~ 、

巾着から携帯を取り出して慎くんの電話番号を押す。
prrrrrrrrrr
prrrrrrrrrr
何度も同じコールが私の耳に残る。


もしかして忘れてる?


昨日あんなに確認してきたくせに?


" あなたさんは忘れがちだから念には念を "
なんて言ってきてくせに!!
私の方がよっぽど優れてる…よ。


なんて強がるけど内心悲しくて、辛い。
あなた

っ…慎くんっ…なんで…、

神社の鳥居前。


人が沢山行き交うなか私は泣いた。
小さく泣いた。


誰にも見つからないよう、そっと。


せっかく新しい浴衣買ったのに…


可愛いって言ってもらうために。
少しだけ待ってみて来なかったら帰ろう。


仕方ない。
それから5分が経ち、私の思う方にはいかなくて
あなた

やっぱ、忘れてるなぁ、

とぼとぼ下駄を鳴らしながら人混みに逆らう。
カラン、カラン、


自分の下駄の音が直で聞こえる。


周りの音なんかシャットダウン。
すっかり祭りとは雰囲気の違うところまで歩いてきた。


はぁ、、本気で忘れてる…し…
近くの公園に座ってもう一度慎くんに電話をかける。
prrrrrrrrrr


コールが切れて
長谷川慎
あなたさん!!
あなた

…っ、慎くん…

長谷川慎
今どこ!?神社の前にいるんだけど…
あなた

もう帰ったよ。

長谷川慎
え?
あなた

忘れてたんだよね、私との約束。

長谷川慎
忘れてなんかいな
あなた

また今度、ね。

長谷川慎
まって、どこにいるの、今。
あなた

…近くの公園

長谷川慎
わかった、待ってて
と、切れた電話。


今から来ても遅いのに。
もう祭りは最高潮に盛りあがって終盤だ。


もうそろそろ花火も打ち上がるところだろう。


なのに、私は公園。
やっぱ、流れるのは大粒の涙で


一番、慎くんに忘れられちゃったのが辛い。
祭りなんか行かなくてもいい。


慎くんが隣で歩いてくれればいいの。
長谷川慎
…さん!
振り返ると大きく手を振って向かってくる。
暗闇の慎くんからどんどん視界が明るくなって
長谷川慎
いた…
目の前にいる。
あなた

なに…?

長谷川慎
あなたさん、話聞いて?
私の膝に手をついて見上げてくる。


そんな可愛い顔しても許してやんない…
長谷川慎
僕、今日仕事入っちゃって…
あなた

…そうなの

長谷川慎
どおっっっつしても!!!!
外せない要件でさ…
あなた

私より大事なの?

長谷川慎
一緒ぐらい大事だよ。
真剣な目で私に訴える。


一緒ぐらい大事…か、
長谷川慎
実は、ドラマ決まった…
あなた

え!

そう安心した顔で私にほほ笑みかける慎くん。


良かった、ほんとによかった。


ずっと出たいって言ってて、


自分が応募したオーディションだったから…
あなた

おめでとう…慎くん!!

思わず立ち上がって慎くんの肩を揺さぶる。
長谷川慎
ありがとう、あなたさん。
あなた

ほんとにほんとに良かった…

長谷川慎
…ごめんね、行けなくて
そんな私のことなんて気にしないで欲しい。


って、めちゃめちゃ気にしてたのは、私だ。


私の悩みなんかちっさいもの。


慎くんの重大ニュースと比べ物になんない。
あなた

全然、むしろそっち行ってくれて良かった。

長谷川慎
…でも僕はあなたさんのところに行きたかった。
あなた

え?

長谷川慎
大事な人待たせてんだよ?
誰かに取られちゃまずいし、
こうして祭り回りたかった。
ぎゅっと握る私の手。


その手は熱くて脈が早い。


私のために走ってくれたのかな…
あなた

ごめんね、私も当たっちゃった。

長谷川慎
当然ですよ。謝らないで。
あなた

実は祭りなんかどうだっていいの。
ただ、慎くんに忘れられてるのかなって
考えた方がもっと嫌だった。

声に出すにつれて涙が溜まるのがようやく分かった。
長谷川慎
…なにそれ、可愛い。
私を大きな体で慎くんが受け止めてくれて安心。
あなた

慎くん、

長谷川慎
…浴衣めちゃめちゃ可愛いんですけど。
耳元で伝わる声。
あなた

良かった、そう言って貰えて。

長谷川慎
そんな可愛い格好で祭りなんか行かせたくない。
あなた

わ、束縛。

長谷川慎
束縛される可愛さなのが悪い。
あなた

褒めてるの、貶してるの?

長谷川慎
褒めてる。
十分慎くんの温もりを感じ、離れる。
公園のライトでいい感じな大人の雰囲気がムンムンな慎くん。


やばい、かっこい…
長谷川慎
…キス、していい?
あなた

え?

長谷川慎
してい?
迷うことなく、首を縦に振った。

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お れ お
おれお、頑張ってきます。
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