玲於side
あいつ、マジなにやってんの。
こんな真夏に外に待たせやがって…
後で思いっきりお説教レベルだぜ、これ。
気づけばファンの人たちもいなくてほんとに俺だけ。
ビビリだから意外と怖いってのは言わねぇ。
その間、
なんてあなたとの仲がいいっていつも自慢してくる。
俺の方が遊びに行ったり買い物行ったりしてるし。
亜嵐くんよりかは仲良い自信ある。
やっぱ亜嵐くんにはお見通しかぁ…
悔しい。
ということでいつまで経っても帰ってこないあなたに
電話することにしました。
prrrrrrrrrr
2コールぐらいで出た。
早。
落ち込んでいる声。
何度も聞いたトーン。
こりゃ、またなんかあったわ。
壱馬と何か____
耳に届くのはあなたの口から聞いたことの無い言葉。
翔平?
なんで?
こんな所で時間使うより駆けつけた方が早い。
プーっ、プーっ、プーっ、
は…?
なんで切れた?
あいつ、馬鹿かよ!
もしや充電切れ?
もう一度かけてみるがやっぱ出ない。
とりあえず走って中に入る。
あなたが迷いそうなところ探してみるけど
そう簡単には現れない。
壁にもたれかかっていると
男女二人の声が聞こえて
あるMちゃんにLINE。
「 あとは頼んだぞ ~ 。 」
お兄ちゃん、亜嵐くんの誕プレ考えよっと。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。