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第17話

壱馬さんのせい
慎side
おっちゃん
あなた…ちゃん?
おっちゃんの声がちょっと変わって
あなた

ご馳走様でした…

そう言って、帰っていくあなたさん。


まだ壱馬さんはカウンターに寝てるよ?


どうしたんだ…?


あなたさんちょっと泣いてた…?
気になって仕方がなくて僕は店を飛び出した。


あなたさんを追いかけるように。
翔平さんの声も聞こえたが今は聞いてられない。


僕の好きな人が悲しんでるんだ。


泣いて欲しくないし。


落ち込んで欲しくない。
居酒屋を出ての曲がり角を左右見渡す限りあなたさんの姿はない。
長谷川慎
どこ…
歩いているのはサラリーマンやOLさん。


サラリーマンの方が多い気がする。


こんな夜に一人でいたら危ないし…


めちゃくちゃ心配になってきた。
息を切らしてからも走る。
そうだ、携帯。
取り出そうと、ポケットを探るがそれらしき物は無く
長谷川慎
最悪、忘れてきた。
また走る。


なんで泣いていたのか。


何が原因か。


もしや、壱馬さんの…浮…
長谷川慎
あなた…さん…?
あなた

えっ…慎くん。

公園のベンチに座っていたあなたさん。


今にでも泣いてしまいそう。


繊細で崩れてしまいそうな表情の彼女を見た。
長谷川慎
もう…
僕は駆け寄って
立ち上がったあなたさんを抱き締めた。
あなた

え…?慎くん…?

長谷川慎
まじで焦った。
あなた

…ちょっと

離れようとするあなたさんの体をもう一度引き寄せた。
長谷川慎
何があったんですか。
あなた

…何も

長谷川慎
ならなんで壱馬さん置いてきたんですか。
あなた

それは…

長谷川慎
ほら、言ってみてくださいよ。
僕、相談乗るって言ったでしょ。
背中をとんとんとさすってあげると耳元で啜る泣き声。
僕、今すっごい大胆なことしてるよね。


めちゃくちゃ緊張してる。
心臓バクバク。


それからベンチに座って落ち着いたあなたさんは話し始める。
あなた

…壱馬、元カノさんと何かあったのかな。

長谷川慎
元カノ…?
あなた

葵って人知ってたりする?

長谷川慎
葵…!あ、知ってます!
そうです、壱馬さんの元カノ。
あなた

別れたくないって言ったの、寝言で。

長谷川慎
何かあったんですかね、壱馬さん達。
あなた

…もう、私必要とされてないのかな。

そういい、また涙が止まらない。


他の男を思って泣かれると辛い。


僕のこと思ってよ。


この気持ちをずっと持ち続けてきた。
長谷川慎
必要とされてます。
あなた

え?

長谷川慎
少なくとも僕にはあなたさんが必要っすね。
あなた

え?慎くんが?

長谷川慎
はい。
あなた

なんで?

長谷川慎
…僕、
弱みに漬け込むって言い方は良くないけど


こうして僕の気持ちを伝えれる絶好のチャンスかもしれない。
壱馬さん、幸せにしてくれるんじゃないんですか?


そんなことしてると


僕でも奪っちゃいますよ。
長谷川慎
好きなんです、あなたさんが。
あなた

え?

静かに流れるこの空気。


なんとも言えない。


僕の心臓は人の5倍ほどバクバクと高鳴ってるだろう。
長谷川慎
好きです。
あなた

…ありがとう、慎くん。

長谷川慎
はい。
あなた

けど…

長谷川慎
返事はいいですよ。
あなたさんには壱馬さんがいますから。
あなた

慎くん…

長谷川慎
思い伝えただけです!
もう何も思い残すことないです。
告白はしないって決めていたのにな。


壱馬さんとの関係を崩したくなくて、ずっと抑えてきたのに。


壱馬さんのせいだ。
あなた

ごめん、ありがとう。

そう僕に言う目は潤っていて
長谷川慎
はい。
僕の恋は儚く散った。
あなた

じゃ私帰る…!また明日ね。

長谷川慎
あのっ!
帰り間際にあなたさんが振り返る。
長谷川慎
まこっちゃんって呼んでください。
あなた

…うん。まこっちゃん!

そういう彼女の笑顔は夜の空よりも何全倍と綺麗だった。
また、僕の心臓は大きく高鳴る。


あ ~ 、行っちゃった。


行かないで。
心で止めるが止まらない。
初めての告白。
ベンチに横になって空を見上げる。
長谷川慎
あなたさん、好きです。

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お れ お
お れ お
おれお、頑張ってきます。
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