遅れたくて遅れたんじゃない……
迷子、助けてました。
言えなかった。いや、言わなかった。
少しだけ気まずくなって、プチ喧嘩?ってこれ?
松村side
仕事で、忙しかった。
あなたはいつも時間守るから、
少し心配したけど、普通に走ってきて。
事故とかにあってなくて良かったって安心した反面、
遅れるなよ、って少しイラついて。
話を聞こうとしなかったんだ。
喧嘩みたいになっちゃって、
でも遅れたのはあなたが悪いから。
京本から、メールが来たんだ。
個チャで。珍しかった。
内容は。
松村)あなた!!!!!!!
坂野)え?
ギュッ
坂野)どしたの??
松村)怒っちゃってごめん、迷子助けてたんだよね。
坂野)なんでそれを……?
松村)京本の親戚だったんだ。
坂野)そっか!良かった…
迷子気をつけてねって言っといて、!
松村)……泣
坂野)え?ほっくん??どした?え?、
松村)あなたごめん、泣
本当に優しいね。彼女でいてくれてありがとう
坂野)急にどしたの笑
松村)んーん、なんもない。今日家来る?
坂野)うん!!
心の底から、あなたのことが好きだなって。
ありがとう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。