「俺の自己紹介は終わり!じゃあ、次は君自己紹介してくれないかな?」
俺の自己紹介が回ってきた。
「俺の名前はゆうたです。
裕福の裕に太いで裕太です。
で、隣にいるポニーテールが妹のみゆき、美しい雪で美雪です。
んでその隣にいる男子が親友のまことで漢字は誠実の誠で誠です。
俺達は学校が終わって家でゲームをしていたらいつの間にか寝てました」
誠と美雪は小さくお辞儀をしていた。
次はあいつの番だ。
「そんなに睨まなくても君なんかに何もしないから安心してよ、気性が荒いなー。僕の名前はひろと、裕福の裕に翔けるの翔で裕翔。そんで隣にいるのがちひろ。ひらがなだから漢字はないよ、ちなみに僕の妹だ。なぁ、ちひろ?」
「…うん、私のお兄ちゃんだよ。あっ、えっと私は部活終わりで帰ってる途中で記憶がないです…」
みんな誘拐されてか…
どうすればいい?
いや、そもそもこの建物なんだよ。
どうやって連れてこられたんだ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!