怜央さんの言うとうりだ...
兄弟喧嘩始まっちゃったよッ...どうしよッ...
俺の声......聞こえてない...
ああッどうしようッ...
どんどん喧嘩がヒートアップしてくよ...
昔...?
幼なじみか......
俺には程遠い言葉だな
4人が幼なじみなら俺は邪魔なんじゃないかな...
まぁ...いっか。どうせ抜けることになる。
未来への憧れ、そんなの俺にはない。
真っ暗だよ。
皆にはあてはまってるからね。
プルルルッ...プルルルッ...
お父さんからだ...
防音室から出て電話に出る
監視されてる...
プチッと電話が切れる
明日6時なら今から仕事しないと間に合わない。
帰ってもらうしかない...
防音室に戻る
みんな仲良い...俺だけが馴染めてない。
なんか、苦しいな。
ほんとに俺は必要なのかな
一気に家が静まり返る
こんな風に最後は広い空間にひとりぼっちなんだろうな。
--------キリトリ線--------
ピピピピッピピピピッとアラームがなる
準備しなきゃ...
結局仕事が終わったのは2時、アラームをセットしたのは4時半、2時間半しか寝てない
スーツに着替えてコンタクトをする
本社は何があるか分からないから正装をしなきゃいけない
昔よくお母さんが髪のセットしてくれたっけな...
ノートパソコンや筆記用具などを詰めて家を出た
--------キリトリ線--------
コンコン
婚約...?
楠木莉亜さん......
パーティーでよくお会いするけど正直苦手だ。
舐め回すような触り方をしてくるし目線も怖い
背中の事もバレたし、何故か俺の昔の事まで知ってる
どうせ俺に拒否権はない
きっとママと兄さんの事だ...
ごめんなさい...期待をさせて、ごめんなさい傷つけて...
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!