西畑side
ほんまは、できることなら、別れたくなんか、なかった。
でも、あいつは、俺と別れた方が幸せになれる。
ピーンポーン
誰や?
大西「大ちゃーん!迎えに来たでー!」
『あ、うん。今開ける。』
___
大西「なんでそんなに暗いん?今日。」
『………』
大西「な〜んて、知ってんで?……泣いてた。」
『うん、知ってる』
大西「だから慰めた、そんで、俺が付き合うことなった。」
『は?』
俺は、いつの間にか、
流星の胸ぐらを掴んでた。
大西「嘘。嘘に決まってるやん。
やっぱ、まだ好きなんや。
なんで嘘までついてッ………」
『だってあいつ、そうでも言わんと、別れへんやろ?』
『あいつは、俺のせいで、刺されたんやで?』
大西「だから?
それでも、それでも近くにおりたいって思ったから、
あなたちゃんは、別れるん拒んだんちゃうん?……
あなたちゃんの幸せを決めるんは、
大ちゃんやない。
あなたちゃん自身やねんで??
あなたちゃんの人生は、
あなたちゃんが決めんねんで!」
大西「あなたちゃんは、
大ちゃんと一緒に居りたいって思ってんねんで??」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!